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フードスコーレの文化祭は、食べるを全力で楽しむ一日

「食べることを楽しむ」と聞くと、何か特別なことのように感じるかもしれません。贅沢な食事とか美食といった特別なイベントのような。そんな食事もいいんだけど、ぼくたち「honshoku」が考える「食を楽しむ」は、もっと身近で自由なものなんです。

毎日の「食べること」に、ちいさな遊び心や発見を足すだけで、食卓がもっと楽しい場所に変わるんじゃないか。それをみんなでカタチにしていく場として、「フードスコーレの文化祭」をやってみようと決めました。

文化祭のテーマは、「1回、食を全力で楽しもう。」です。

まさに、このキャッチコピーこそ、ぼくたちの思いを表しています。この言葉を生み出してくれたのは、「honshoku」の名付け親でもあるコピーライターの高野瞳さん。初めてこの言葉を見たとき、ぼくの中にぼんやりとあった想いが形になった気がしました。

普段、何気なく「食べる」こと。それを一度、全力で楽しむ。豪華な料理を並べることじゃなくて、いつもの食卓にちょっとした遊び心を持ち込むことから、食に向き合うことが始まると考えています。これはもうぼく自身とhonshokuの永遠の活動テーマでもあります。

「食べる」をめいっぱい楽しむために

文化祭を企画した理由は、シンプルに「みんなで一緒に、日常の食を楽しんでみたい」という気持ちから。忙しい日々の中で、毎日「食べる」ことをしているけれど、食卓が持つ魅力や奥行きを意識する機会は意外と少ないもの。文化祭では、これまでフードスコーレで出会ってきたすてきな生産者さんや、心を込めてつくられた食材たちとともに、「食べること」をもっと味わい、もっと自由に感じられるような体験をみなさんに届けたいなと思っています。

「食を楽しむなんて言うと、なんだかたいそうなことにも思えるし、お行儀が悪い感じもするし、一部の人だけのもの、なムードもある」というフレーズから、「フードスコーレの文化祭」の紹介は始まります。これも高野さんの言葉。ぼくたちが抱く「食」への想いを、丁寧に言葉にしてくれました。

「おいしい、面白い、なんか変だ…でも何でもいい。」とあるように、文化祭では正解も不正解もありません。一人ひとり体験したことが、明日の食卓につながり、新しい食の楽しみ方を生むことができたら。それが何よりの喜びですよね。

フードスコーレの文化祭2024のコンテンツ紹介

フードスコーレの文化祭2024では、「食べるをもっとみんなのものに」というテーマのもと、食べることを多角的に楽しむコンテンツが盛りだくさんです。各エリアでユニークな体験ができるのも魅力のひとつです。

くわしくは、フードスコーレのウェブサイトをぜひご覧いただきたいですが、ここではぼくの言葉で紹介していきます。

お食事エリア
これまでのフードスコーレで紹介してきた食材や調味料を活かした「フードスコーレの定食」をご用意します。料理を担当してくれるのは、「おせっかい食堂」のメンバーです。なかなか一堂に揃うことのなさそうな食材が使われるので、ここでしか味わえない定食になりそうですよ。食材を無駄にしたくはないので、定食は数量限定で販売します。早めのご予約がおすすめです。
定食のほかにも、オリジナルドリンクやスイーツも並ぶ予定です。会場内で召し上がれるスペースをご用意します。おたのしみに!

トークイベント
「食の余談」をテーマに、「山フーズ」の小桧山聡子さんと、食のウェブマガジン「Yellowpage」の渥美麻衣子さんが登壇してくれます。
小桧山さんとは、今回はじめて対面でお会いするのですが、もともと「山フーズ」さんのSNSをよく見ていて、ぼくが一方的にファンだったんですね。食を哲学的に捉えながらおもしろい活動をしている人だなあ、と共感していました。
渥美さんとは何度かお話しをさせていただいたことがあって、ウェブマガジン「Yellowpage」を主宰されているだけあって、知識と視点の持ち方が広くて、いつも刺激をもらっていました。
そんなおふたりが、いつもの活動で発信していることも聞きたいけど、その脇にある「余談」の話を紐解くと、ぼくらが気づけていない「食のおもしろさ」を発見できるんじゃないか、なんて期待があったんです。これって、「食を全力で楽しもう」をテーマにする今回の文化祭にぴったりの内容でしょう?

ワークショップエリア
体験型のワークショップでは、かつお節削り体験、鶏の解体体験、きききなこなどを通じて、実際に手を動かして学ぶことができます。食材と向き合いう機会にもなるんじゃないでしょうか。そう書くと、ちょっと小難しそうだけど、そんなことないです。むしろワークショップには気軽にふらっと参加してほしいです。それぞれワークショップを企画している人たちが、もう本当におもしろい人たちでして、じぶんたちが一番食を楽しんでいる人たちなので、みなさんもきっと感化されると思いますよ。

どのエリアも、フードスコーレならではの視点で「食を全力で楽しむ」ことのできる企画にしています。おひとりでも、お友だちとでも、ご家族とでも、職場の仲間とでも、ぜひ小田原にいらしてください。

会場となる「soco/soco」の話

会場は、元お寿司屋さんをリノベーションした小田原の「soco/soco」です。「そこそこ」と読んでください。寿司屋さんで使い込まれたカウンターや畳敷の広間、温かみのある空間を、食の遊び場として活用しています。ここには何か新しいことが始まりそうな、どこか懐かしい居心地の良さがあります。文化祭当日は、「食べる」ということがつなぐ出会いや発見が、きっとたくさんあると思います。

食べることで出会える、もうひとつの視点

「食べることを通して、昨日まで見ていた景色が変わる瞬間がある」ということもぼくは期待していて、これはトークゲストである山フーズの小桧山さんが話してくれた言葉です。小桧山さんには「真夜中のポトフ事件」というおもしろいエピソードがあるんですが、その事件をきっかけに、「昨日まで見ていた景色が変わった」そうなんですね。ぼくもフードスコーレでの体験を通してそういう経験は山ほどあるから、小桧山さんの話にめちゃくちゃ共感して。日常のちいさな「食べること」に少しの好奇心を加えるだけで、新しい発見が待っているって、すてきじゃないですか。たとえば、文化祭の会場に並ぶ「食べる」にまつわるコンテンツを通して、食卓の風景が少しでも変わる体験を持ち帰ってもらえたら嬉しいです。

小桧山さんの「真夜中のポトフ事件」について気になる方は、トークイベントの中でぜひご本人から聞いてみてください。

ロゴマークに込めた思い

「フードスコーレの文化祭」のロゴマークは、デザイナーの酒井博子さんにお願いしました。

さまざまな形や色の食材が描かれていますが、よく見るとどれも少しずつ個性的で、どれかひとつが主役というわけではない。みんなちがって、でもみんなたいせつ。このロゴをはじめに見たときに、「どんな人でも食に関わり、自分なりの楽しみ方や価値を見つけてほしい」というフードスコーレのコンセプトにぴったりだなと思ったんです。

ロゴマークとキャッチコピー「1回、食を全力で楽しもう。」はリンクしています。「全力で楽しむ」は、決してむずかしいことや特別なことを意味していません。むしろ、いつもの食べる行為に少しのワクワクや好奇心を加えるだけで、新しく発見ができるものです。

「フードスコーレの文化祭」は、ただのイベントではなく、食の奥深さを感じ、気軽に楽しむための特別な1日になっています。きっと新しい視点や、次の日からの食卓を楽しむために役立つヒントが見つかるはずです。気軽に、自由に、食べることを心から楽しむ一日を、ぜひいっしょに過ごしましょう。お待ちしてます!


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