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【読書】酒に溺れた人魚姫、海の仲間を食い散らかす
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著者:酒村ゆっけ
身の回りにあるものを主役として創作した物語の短編集です。
ふとした時に目についた口紅や花、寝転んでいる飼い猫、乱雑に並べられた酒など、様々なものたちを独自の世界観の登場人物にして描いたストーリーはユーモアに富んでいる一方でどこか物悲しかったり、陰鬱でゾクッとする雰囲気を漂わせるお話が多かったです。
どの話も独特な世界観が広がっており、中には最後の最後で驚くような展開になる話もあり、空想物語の幕の内弁当のように一冊でさまざまなジャンルの短編作品を楽しめました。
また、一話あたりのボリュームが少なめなので、ちょっとした電車移動の途中などでも十分読み進められる手軽さも本書の良い点かと思いました。
少し日常から離れ、気軽に学生時代のような空想の世界をのぞきたくなった時にピッタリのカジュアルな一冊でした。