主要メンバーという意識(無料記事)
今回もスキが多かった記事を引用するシリーズです。「今は1人でお金が稼げる時代でいいっすね〜」という記事です。
この記事ではフリーランスの映像ディレクターという立場で書いているので、会社員の方にはそれほど刺さらなかったかも知れませんが、会社員でも同じような意識が必要な時代だと思います。
結論から言えば、「会社の肩書無しでフリーランスになっても仕事が来るか?」というところが基準になるかと思います。ほとんどの会社員の方々はそういう視点で自分を見ていないはずです。結果も出してないのに結果以上の給料を要求するのは、そのメタ認知が出来ていないからです。
「フリーランスになれなくて会社員をやってるんだから、そんな酷い言い方は無いだろ!」と言われそうですが、少しでもそういう意識を持てば、会社の中でも存在感を示せますし、最も大事な「人望」も得られると思うのです。仕事において大事なのは技術や才能よりも人望です。わかってない人が多すぎです。そして確認ですが「人脈」でもありません。
私が会社に入って2年目にワタナベアニさんに叩き込まれたものがあります。それは「立場や年齢に関係なく主導権を握れ」というものです。
普段やっている仕事を見てみればわかりますが、その仕事の核になっている人がいると思います。1人の時もありますし2〜3人の時もありますが、いわゆる主要メンバーに見える人々です。その主要メンバーに入れという事です。
私はもともと素直な性格なのでワタナベさんの言ったことを実行しました。気が弱くて言い返せないところも功を奏したのかも知れません。
まず、下っ端だとしても会議のときは真ん中に座れと言われました。真ん中に座れば物理的に主要メンバーに見えるからです。そして、それを上司であり同席しているワタナベさんが容認しているということなので、先方も主要メンバーなんじゃなかろうかと錯覚するのです。
そして、クライアントや代理店の人が話している時にちゃんと目を見て聞くということです。相手の目を見て話すのは基本中の基本ですが、話している相手の目を見続けるのです。先方は下っ端の私になんて目を合わせて話してくれませんが、続けているうちに0.01秒ぐらい目が合う瞬間が訪れるんです。それが何度も繰り返されると、話している相手は私に話が響いていると思って、私の目を見て話してくれるようになるんです。
私は子供の頃から親に「あんたは返事だけはいいんだから」と言われてきましたが、理解してなくても同意してなくても、相手に対してしっかり頷くクセがあり、私には話が響いているように感じやすいというのもあるかも知れません。
そして、下っ端にも関わらず発言するんです。「ですよね!」でいいんです。おやじギャグが出たらしっかり笑うんです。出世の早い人はバカ笑いが出来る人です。腹に力を入れて大きな声で笑う人ほど出世が早いです。私はそこまで出来ませんでしたが、常にニコニコするようにはしてました。
さらにワタナベさんに言われたのは「派手な格好をして自分をアピールしろ」という事でした。実は派手な格好をしているだけで、主要メンバーに見える確率がグッと上がるんです。こんなにお手軽な処世術は無いんですが、世の中はそうやって動いているのでやらない手はありません。
私は茶髪にしたり金髪にしたり、派手なズボンを履いたり、ビートたけしさんみたいなセーターを着たり、白フチのメガネをかけたりしました。今でしたらピアスを付けまくったりピンクや緑の髪の毛にしたりする感じでしょうか?
派手な格好をする効用は確実にあります。私たちは自分が理解できない選択や行動をする人を見て、ネガティブなイメージも持ちますが、それ以上に神秘性を感じてしまうのです。ピンクの髪をして鼻ピアスをしてヒョウ柄のジャージの上下を着て打ち合わせに出てくる人がいたら、「この人は意味不明だが、言っていることには真実が含まれているかも知れない。」と思わされてしまうのです。不用意に心を掴まされてしまうのです。
先日行った釜山国際映画祭でもそんな方がいました。映画を売っている日本人の女性のプロデューサーですが、黄色の上下のスーツを着ていたり、ピンクの服を着ていたり、明らかにその場では浮いてるんですが、ものすごく気になる人になっていたんです。実際、こうやって私の記憶には深く刻まれていますから。
私がここで書いた、
・会議で真ん中の席に座る。
・話している相手の目を見続ける。
・ちょっとでも発言する。あるいはバカ笑いする。
・派手な格好をする。
これをやるのに、特別な才能も高額なお金も必要ありません。必要なものと言えば勇気だけです。しかも明日から実践可能です。フリーランスだったらこのぐらいは基本中の基本ですが、会社員でやるからこそ意味があるのです。なぜなら、ほとんどの人がやらないからです。
そして、これが出来ると、まずは自分に自信が持てるようになります。そこから激しい正のスパイラルに入っていくのです。
自信を持った人が、会議で真ん中の席に座って、真剣に相手の目を見て話を聞いて、挟んだ小ギャグに爆笑してくれ、見た目が奇人変人のようだったら、完全にその仕事の核になってる人ですからね。
これを読んでる方が銀行員だったら全部忘れてくださいね。
ここから先は
平林勇の定期購読マガジン
【内容】 ・Xや無料noteでは言えないこと。 ・有料マガジンでしか読めない記事。 ・毎記事2000字以上。 ・月に5〜8回投稿。多い時は…
サポートして頂けたら、更新頻度が上がる気がしておりますが、読んで頂けるだけで嬉しいです!