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剣道+日本語

italkiでレッスンをはじめた2020年5月から今までレッスンを受けてくれている、本当の本当の初期の生徒さんが5人くらいいる。
レッスンが始まる前に、緊張しすぎて嗚咽したり(緊張したら、オエオエしてしまうタイプです・・・)、トイレに何度も行ったりしていた時期からのお付き合い。
レッスンが始まる前までは緊張感Max!で、倒れてしまいそうになるのに、レッスンが始まると、緊張感が吹っ飛んで何事もなく落ち着いてレッスンをする・・・自分のそんなギャップについていけません・・・。


そんな私のドギマギしすぎていた時期からのお付き合いの一人である、日系アメリカ人のSさん。30代。
彼は、私以上に初めてのレッスンの時は緊張していた。

アメリカ生まれ。
ご両親共に日本人で、日本出身。
家庭内では日本語、外では英語の環境で育つ。
補修校に通ったことがない。
大学生から剣道を始め、現在は道場を持っている。
ひらがなとカタカナは子供のことに自分で勉強した。(ご両親から教えてもらったわけではない)
両親と離れて暮らしているので、日本語をあまり話す機会がなくたくさん忘れている。

そして、

日本に住む日本人の剣道の先生が英語ができないので、もっと先生と日本語でコミュニケーションをとれるようになりたい。
(オンラインで日本とアメリカの道場をつないで稽古がある)

が彼のゴールでした。手探りのまま、日本語レッスンがスタート。
事前にメッセージで書いてくれていた内容を頼りに、オンラインで記事を読んだり、Genkiを途中購入したので、わからないところを一緒にしたり・・・でしたが、なんか違う。このままいっても彼のゴールにたどり着く感じがしない。

と、違和感を抱えていたところ、彼からFacebookの剣道グループの投稿が難しくて、わからないから一緒に記事を見てほしい、とリクエストがあってわからないところを解説したところから、レッスンの内容がガラリと代わりました。ここに来るまで1ヶ月半かかりました。

そして、レッスン内容を変えたところ、

剣道のことだと、日本語をどんどん言葉が出てくる。
技のことも細かく説明できる。
わからない言葉でも、私が言葉を説明すると、理解が早い。
そして、次からも使えるようになっている。
漢字も、剣道のことだと知っている。

そしわからない時にする彼のクセの仕草がだんだんでてこなくなった。笑 (人によって、わからないときの仕草が全然違いますよね!興味深いです)

一年後には、道場生のために翻訳や通訳をするようになったり、ホームページも英語だけではなく日本語も掲載したりするようになったり。

2年後である2022年は、住んでいる州のジャパン・ソサエティで理事まで務めるようになっていました。笑

私とのレッスンでは、フリートークと、今では動画を見て、技について私に日本語で説明してもらったり、間違ったところは訂正したり、そういうことしかやっていません。

でも、いつの間にかご自身で日本語と日本に関する活動を広げていっているのが、見ていてとてもうれしいです。

あの時、違和感を感じて、レッスン内容をじわじわと変えていってよかったな、と思う生徒さんのうちの一人です。

武道に関しての日本語、なかなか私には馴染みがなかったので、本当に勉強になります。

私のレッスンの棚卸しの第一弾は、Sさんでした。
これからの彼の活躍が楽しみです。



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hiro| KOTOBASHIYA
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