【じーじは見た!】後編:岸田首相の「こども・子育て政策の基本的考え方」を見てみた⁉️
心はZ世代! 身体は還暦過ぎた昭和人! Z世代応援団のじーじです⁉️
4月にこども家庭庁発足を前に3月17日岸田首相が記者会見をして首相自らの考えを述べました。今回はその内容を見ています。
本編は後編です。前編から読んでいただけると嬉しいです。
✅岸田さんの「基本的考え方」について
もう一度振り返っておきましょう。
①若い世代の所得を増やします。
②社会全体の構造や意識を変えます。
③全ての子育て世帯をライフステージに応じて切れ目なく支援します。
この3点を聞いて子供が産まれる世の中に代わっていくと思われましたか?
良いことを言っていますが、どうやって実現するの?というところの蓋然性がないので、バラマキ以外の政策をどうしていくのかが想像できません。
評論家たちがここに来て「人口減少は加速する」と急に言い出して、今に始まったことでないと後出しジャンケンで批判だけし始めました。
1990年の出生者数が122万人、合計特殊出生率が1.54人、簡便化するために出生数120万人と出生率1.5としましょう。
子供は女性でしか産めませんので120万人の半分の60万人が女性だとすると60万人×1.5=90万人となり、90万人÷2×1.5=68万人、68万人÷2×1.5=51万人という風に人口は減少し続けるのです。
その合計特殊出生率が1.5どころか1.3になっているのですから減る速度が加速していくのは当たり前です。
そんな分かっていることを放置してきたのは、平均寿命が延びて長寿によって死亡者数の伸びが抑えられ、出生数マイナス死亡者数がプラスの状態を2005年まで続けることができたからなのです。
せっかく1991年にピーター・ドラッカーが警鐘を鳴らしてくれていたのに、2005年以降も小手先改革を繰り返すだけでした。そして人口減少が誰の目にも明らかなくらい大問題としてようやく見えてきたのです。
✅ドラッカーは日本にどうしろと?
いいことを言ってくれています。
1991年に書かれた論文ですからね。予見性が凄すぎます。
日本のような先進国は、知識をアップデートして労働生産性を向上し続けなさい、そのためには、こんなことをしていきなさいと書いてありました。
1)知識と知識労働者の生産性に関する継続的で体系的な改善を進めよ。
…日本からはノーベル賞を取れる科学者は出なくなると言われています。科学よりも情緒を重視し、気合と根性論で学術界を軽視し続けてきました。
2)企業は企業の外にある情報に興味をもって外部情報を収集および分析するための厳密な方法の開発、情報専門家の育成に努めなさい。
…今になって日本もデータサイエンティストの育成をどうすべきかなどと言い始めていますが、情報を起点にプラットフォームを築いてきた米国は、GAFAMが経済を成長させて労働生産性向上に寄与してきました。
3)多くの場合、その企業組織の従業員ではなく、請負業者、専門家、コンサルタント、パートタイマー、合弁パートナーなどとのコラボレーションで仕事をしていく方法論を磨きなさい。
…SNS時代は、企業と言う組織を使わずともパートナーシップで仕事を進めていく可能性も高まり、チームワークで最大成果を上げる方法論を情緒では科学している米国、変わりたくない病の日本という構図です。
4)先進国(および企業だけでなく)の各組織は、特定のタスク、時間、場所(または文化)に合わせて組織を設計するように変化しなさい。
…組織の研究もGoogleなどは投資対象として研究を続けています。
5)「教育と医療」分野のマネジメントが遅れているので、この分野の改革に注力しなさい。
…日本がマネジメント改革に最も力を入れなくてはならない領域です。
どうですか? ドラッカーさんの提言というのか予言というのか、実に示唆に富んだことを30年以上も前に言ってくれていたでしょ。
✅どうすれば子供が産まれる社会になるの?
岸田さんの言っている3点をもう一度書いてみますね。
①若い世代の所得を増やします。
②社会全体の構造や意識を変えます。
③全ての子育て世帯をライフステージに応じて切れ目なく支援します。
じーじは、この内の②が重要だと思います。①は②が上手くいったら結果としてついてくる結果指標だと思っています。
社会全体の構造をどう変えていくのか?(ドラッカーさんの提言が示唆してくれています。既得権益打破、特に医療・教育改革は待ったなしです。そしてスタートアップ支援しかありません。)
そして、どん風に意識を変えていくのか?
岸田さんのスピーチからではよく分かりませんでした。
でも、じーじにはこんなイメージがあります。
1)資源のない日本において、森林という財産を残してくれた先達の想いを引き継いで里地里山文化の再構築をしていきましょう。
2)使い捨てをやめて資源の再利用をしていくために地方自治体毎にバラバラだったリサイクル基準を統一して、中間処理場で分別して、各産業に供給できる体制を全国協働で整えましょう。
3)安く雇われても美しい中小企業という概念を捨て、男性育休が当り前、男性も共同で育児・家事に参画し、男女が等しく働き、育児・家事を楽しむことができる社会に近づくため、企業規模をある程度大きくしていきましょう。
4)政策決定に女性の意見を反映できるように国政選挙で選ばれる比例枠に女性議員枠を作るクォータ制を実現しましょう。
5)カーボンニュートラル・サーキュラーエコノミー・ネイチャーポジティブの社会づくりで世界に範を示すため、日本は日本の国土やアジアの状況に適した方法論を提案していきましょう。
6)失敗を恐れない起業がやりやすい社会を作っていくために暗記中心で正解のある問題を解く競争の教育から課題を見つけてその解決策を考える力を身に着ける教育に変えていきましょう。
7)どの世代でも学び直しをして、今までのやり方に固執せず、未来に向かってイノベーションが誘発されるように出る杭を励まし、引っこ抜く社会を目指しましょう。
8)若い人が結婚に積極的になれるように小学校の教育から男女のパートナーシップの大切さや子供が産まれる社会の重要さを教えていくことも始めましょう。
9)そして実際に3人の子育てをされているパピユリさんが、共助の仕組みを自ら起業して作りたいと思いつめるほど、夫婦だけで子育てをするというのは大変なことだからこそ共助が必要です。パピユリさんが言われる共助👇に対して公的支援も必要ではないでしょうかねえ?
こんなイメージを共有できれば多様性に寛容な意識に変わりませんかね?
子供が産まれる社会の復活はそう簡単なものではありません。
小改善を積み重ねたり、制度のマイナーチェンジやバラマキをしたところで出生率が上がらないことは過去40年が証明しています。
日本復活には、もっともっと根本の社会構造変革が必要なのではないのでしょうか?
変革は大変なことですが、それでも未来のためには必要だと思いますよ。
頑張れZ世代!
☆☆☆
(感謝)
▼きしゃこく先生のしゃかせん「毎昼12時」でじーじの記事を紹介いただきました。きしゃこく先生、ありがとうございます。「こども・子育て」政策は気になりますよね。こども家庭庁ができることで良い方向に行ってくれたらいいですね。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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