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「何もしない」が許される‼️はたらいみて気づいた「放課後」の魅力とは?

この記事を書いている僕(いわたつ)は、6年間の小学校教員経験を経て、学童保育・放課後子ども教室を運営する会社に就職をしました。放課後の現場ではたらく中で、

・放課後は、子どもの育ちにとってすごく重要な意味がある!
・もっと放課後の価値が認められるような発信をしたい!

と感じるよるようになりました。この記事では、

・放課後ではたらく面白さが分かった!
・放課後も子どもの成長にとって大事な意味があるんだ!

ということをお伝えしたいと思います!

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 そもそも放課後子ども教室ってなに?

放課後子ども教室がどのような場所かというと「大人が見守ってくれる、子どものための公園」といったところです。学校終わりに子どもたちが寄り道して、自分の好きな遊びをしたり、ゆっくりくつろいだりします。

僕が運営している教室では、漫画を読む・カードで遊ぶ・宿題をする・外で遊ぶ・スポーツをするなど、子どもたちが思い思いに活動をしています。

大人から「させられる」ことといえば、手洗いくらいですね。

本当に子どもが「今日過ごしたい過ごし方」をするために、自分の気の向くままに遊びにこれる場所。そこに大人がいて、ちょっと遊びのサポートをしてもらえたり、一緒に遊んだりしてくれるのが「放課後子ども教室」です。

■キャリアチェンジは突然に 小学校の先生▶︎無職▶︎放課後へ

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ー どうして放課後子ども教室で働こうと思ったの?

僕は、2019年度いっぱいで小学校の教員を退職しました。海外で仕事をするために退職したのですが、コロナの真っ只中に海外に行くことは叶わず、無職に…

そんな中SNSで求職をしている際に出会ったのが
「放課後子ども教室を運営する仕事」でした。

僕自身は、「放課後の現場で働きたい」という思いがあったわけではありませんでした。「放課後子ども教室を運営する」ということを通して、

・チームビルディングをする経験をしたい
・子どもに関わる大人を育てる経験をしたい
・町とのやりとり、事務作業、子どもとの関わりまで全てを丸っと経験したい

そんな気持ちで放課後子ども教室を運営する仕事を選びました。

ー 普段はたらく中で、大事にしていることは?

僕がチームのみんなと話し合いをして決めたのは

1 子どもの声を最後まできこう!
2 「みんなが安心できる」を常に基準にしよう!
3 「自分で決めた」を尊重しよう!

ということです。

1)子どもの声を最後まできこう!
子ども同士が集まる場所では、トラブルがつきものです。よく低学年の子ども同士が「ごめんね」「いいよ」で揉め事を解決させる現場をよくみますが、「言って聞かせて謝らせる」指導は、子どもの本音がその中に現れてきていないことが多いです。だから子どもの話は最後まで聞いて、子どもの本音が現れ、トラブルが起きた時のお互いの状況が整理でき、気持ちの整理がついたところが、「本当のトラブル解決」だからです。
2)「みんなが安心」を基準にしよう!
子どもたちが遊んでいる状況では、自分の気持ちを優先するあまり、周りから見ると「わがまま」に感じる気持ちの伝え方が見受けられます。「わがまま」つまり自分の気持ちを、周りの人が受け止めにくい形で発してしまうことは望ましいものではありません。言葉の伝え方がうまく行かないと、伝わった相手が不快な思いをしたり、怖い思いをしたりします。これは、「みんなが安心」な状況ではありません。
しかし、自分の気持ちを伝えようとすることは、子どもの成長にとってとても大事だということは、納得いただけると思います。
だからここでは、「わがまま」だと思われる「伝え方」だけを改め、「伝えたい感情」は相手に伝えることで、その場にいる「みんなが安心」できるようにすることで、コミュニケーションの仕方を学んだり、「みんなが安心」を体得して気持ちのいい人間関係を作る良さに気づいたりできます。
3)「自分で決めた」を尊重しよう!
公園に行くと子どもたちって、「これで遊びたい!」という気持ちが、子どもの中から湧いてくるものなんです。言わないだけで「〇〇やって遊ぶぞ〜!」「この前の続きで遊ぶぞ〜」という感じで、子どもたちの中に「自分で決めた」遊びがあるんですよね。だからこそ、子どもの「自分で決めた」が大事なんです。
「自分で決めた」を大事にするから、「みんなが安心」に過ごせなくなるようなこと以外は、尊重します。宿題をやるのも、宿題をやらないのも「自分で決めた」。1人で遊ぶのも、みんなで遊ぶのも「自分で決めた」。


■放課後の過ごし方を豊かにするコツは「場づくり」にある!

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ー はたらく中で気づいたことは?

コロナの関係で、就職してから子どもたちが来るようになるまでに少し時間がありました。だから僕たちチームは

・どんな遊びをしてもらうか
・大人はどんなふうに指示を出すか
・子どもとどうやって信頼関係を築くか

ということについて考えていました。子どもと関わるのが初めてのスタッフも多いため、「子どもになめられたらどうしよう」「いうことを聞いてくれなかったらどうしよう」「どんなことが子どものためになるだろう」と、ある意味では必死で探していました。

必死で考えて遊びを提案する毎日。でも、子どもたちとの距離が少しできてしまっているように感じることもありました。

その理由を考えていると、

必死に「子どものため」を考えているあまり僕たちは放課後子ども教室が「子どもたちがいつ来てもいいし、いつ帰ってもいい公園のような場所」

ということを忘れていました。本当に僕たちチームが達成するミッションは、子どもたちの放課後の自由な場を作ること、だと。


ー 放課後子ども教室スタッフとして気をつけていることは?

コロナということもあり、人を集めるようなイベントは行わず、日々の子どもたちの自由な遊び場を整理することに力を注いでいます。

例えば、集まってくる子どもたちが選ぶ遊びを予想して、部屋のレイアウトを変えています。複数人で取り組むゲームが流行っていれば、最初から机をゲームの形にセットしますし、1人でもくもくと遊びや宿題などに取り組む子が多ければ、1人の作業が集中しやすいレイアウトを考えます。

密にならないようにや、手洗いを確実におこなってもらうためなどの看板を用意したりもしています。

ここで大事にしている観点は「最低限子どもにやってほしいことは、子どもがやりたくなるような形で整えておくこと」です。

例えば、手洗いの看板は文字とイラストで表記することで、子どもがパッとみただけで「手洗いだね」と気づけます。

片付けが上手にできない、ということが悩みだったら「片付けをしなければいけない」と思える環境作り。僕たちのチームでは「貸出票」を作って、そこに記入をしないと借りたり返したりしたことにならない、という仕組みになっています。そうすると、片付ける場所まで遊んだ道具を持ってくるんですよね。

ー いつから「環境を整えることが大事?」と思うようになった?

これは僕が小学校教員時代、1年生を担任した時に「新聞紙や段ボールを使って、遊びをつくろう」という授業を実践したときのことです。

たくさんの時間を遊びのために用意していたのですが、一向に遊びが発展していかなかった、ということがありました。これは、授業の特性上「授業を始めたら遊びを出してきて、終わったら片付ける」ということが当たり前のように行われることによって、遊びの意識が途切れてしまうと気づいたからです。

だから僕は、「ずっと遊びが教室にある状態、いつでも触れる状態を作る」ことに取り組みました。すると子どもたちは学校にきて遊びに触れる、休み時間に遊びに触れる、この遊びをどうするか休み時間に考える、友達との話題に上がる…というように、意識の中に「遊びを考える」ことが浮かんでくるとわかったのです。

環境を整えることは「大人がいうとガミガミうるさいことも、物が伝えてくれる」というメリットがあります。

子どもにとっても、「自分でやらなきゃと思って約束を守った」という、とても能動的な約束の果たし方ができるし、
大人も「子どもたちが自分たちで行動していてすごい!」と喜んで子どもを見守ることができます。

大人が”10”言う前に、ものに”1”言わせる、というのが僕が大事にしている考えです(今思いついた)


■放課後のこれから〜「何もしない」が許されるゆったりとした居場所を!

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ーこれからの放課後について考えていること

放課後子ども教室での子どもの姿をみて、習い事で輝いている子どもたちも素敵だけど、放課後の時間を自由に遊んで伸び伸び過ごしている子どもたちも輝いていると思うようになりました。

自主性、という言葉がとても大事にされる世の中になりましたが、自主性を引き出す1番のきっかけは「遊び」だと思います。

遊びを生み出し、友達を誘い、ルールを作り、うまく行かなければ修正し、遊びを展開させていく…

何か特別なものを提供しなくても

・子どもが遊ぶ環境を整える
・大人が子どもを見る目を整える

だけで、放課後の現場はもっと豊かになるはずです!僕たちと一緒にこれからかも考えて、子どもと一緒に作っていきましょう!





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いわたつ
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