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信じた道を、進むのみ

過去に書いた、中学受験関係の自分の投稿を見ていると。

子ども達が通っていた幼稚園はゴリゴリのお勉強系で。
夫婦ともに中学受験経験者で。
当たり前のように子どもにも中学受験させようと通塾させて。
しかも有料オプション講座もガッツリ組み込んで、かなりガチ勢な雰囲気。

さぞかし教育熱心なご両親なのね。
と、思われそうだ。

うーん。
どうなんだろ。
熱心の定義づけがどこにあるかはわからないけど。
本当に熱心ならサピに入れてそうだが、違うしな。

でも、もし、子どもへの教育資金を惜しまないと言う意味での熱心なご家庭なら。
当然通りそうな『小学校受験』。

というわけで。
我が家が小学校受験をしなかった理由

した理由、はともかくとして、しなかった理由なんてぶっちゃけ他人にはどうでもいいことではあるものの。
なんとなく自分の頭の整理のために、書くことにした。
まぁ、小学校受験にしろ、中学校受験にしろ。
現在の世の中の仕組みで見れば「わざわざ」レールから外れるような行為なので、しなかった理由なんて「そう言うもんだから」としか言いようがないんだけど。

一応、お伝えしておくと。
我が家は湯水と同じように使えるお金がある家庭ではない。
お金が余っているご家庭ならば、とりあえず小学校受験をし、中学受験やその後の受験はその都度考えるなんてこともできるだろう。
なので、「お金が…」と言ってしまうと身も蓋もない話になってしまうので、直接的なお金の話ではなく、コスパという点で考えようと思う。

小学校受験を全く考えたことがない訳じゃない。
長男の時も次男の時も、それなりに考えた。
うちから通える距離に国立小があり、うちの父親が「国立小ならそこまで費用もかからないし、小学校受験いいかもよー」なんて言い始めたのがきっかけだった。確かに、と思った。
実際、長男が年中の頃。
小学校受験専門の塾に足を運んで、説明を受けたことがある。
小学校受験に関しては、身内に経験者がいない。なので、ほぼ知識がない。
受験に対しての説明そのものにそこまで疑問は持たなかった。
ただ。
国立小。選考には必ず抽選がある。
最初に抽選があって、試験すら受けられない場合もあるし、試験に無事受かったとしても、最後に「抽選」がある。
それが、どうしても腑に落ちなかった。
優秀な子を集めるために受験があるのに、なぜ最後の最後で運で振り分ける必要がある?お受験塾の先生が言う。
「皆さん、それおっしゃるんですけどね。落ちるの20〜30%ですし。まず、試験に受かることが大事ですから。」
いや、言いたいことはわかるが。だからなぜ抽選?
だったら最初からその人数で合否を出せばいいじゃん。わからん。
調べたから、理屈はわかるよ。
国立小は志望者が多いから抽選にかけないと先生が大変って?
教育研究機関だから、色んな子入れたいって?
でもある程度の学力は必要って理由で試験を入れてるから、結局ハイレベルな子しか来ない仕組みになっちゃってるじゃん。
なんかもう、その時点で合わないと思った。

じゃあ私立小なら?
脱公立小を考えているのなら、当然選択肢として浮上する。
名門私立小なら、お金さえ払えば高学歴までセットでついてくる。
子どもの教育の不安を早々に解消したいのなら、頑張ってそこに入る努力をするのもありだと思う。

そもそもなんだけど。
小学校受験の内容。
どうしても、あれにそこまでの意義を見出せない。
高い塾代を払ってでも得たいスキルに思えない。
文字の読み書き能力は一切重要視されない小学校受験。
その子の対応力とか協調性とか、そういうのを見ているようで。
それって、その子の素養も多少あるにはあるだろうが。
子どもを通して『親が』どう教育してきたか、学校が求めている人物像にいかに『親が』子どもを近づけたか、を見られている気がしてならない。

あと、大学附属で、ほとんどの学生がその大学に進学するような私立小の場合。
なんか、こう。
子どもにレールを敷いちゃう感じがして。

とある名門私立小(大学附属)に入ったお子さんを持つママ。
たまたま中学受験の話をしていた時に、言っていた。
「人生に一度くらい猛勉強する機会があるのはいいですよね。」
そのママさんがどういう真意でそんなことを言っていたかはわからない。
でも私は、その『猛勉強』の機会を、小学校受験で終わりにしたくないなぁと思った。小学校受験の勉強は、『小学校に入るための勉強』であって、学力向上のための直接的な勉強にはならなさそうなんだもん…。
猛勉強をすることの意義には同意するけど。
…でも中受は、進学先が大学附属でない限り、猛勉強が一回じゃ済まないけどねっ!
…って思うと、やっぱりさっきのママは、猛勉強のカテゴリに『小学校受験』もカウントしてるってことかぁ。

勝手に、受験したら入れる前提で話してるけど。
そもそも、すっごいお金かけて頑張っても全落ちの可能性もあるし。
公立小には現在も不満だらけだけど、高い塾代と学費を払ってでも避けたいものかと言われると…ううぅーん。
避けられるもの…得られるもの…出ていくお金…。
コスパ……。うーん…。
と、いうわけで、特に挑戦もせず、いっか、となってしまった。

あくまで、しなかった側の家庭の話なので、した人からすると「そんなことないけどなー」と思えるような偏見だらけの話かもしれないけど、双方の立場が相入れることはない(受験した家庭がしなかった家庭に戻れるわけじゃないし、しなかった家庭がした家庭の立場にはなれない、という意味)ので、まぁ、ふーん、くらいに思っていただけたら幸いである。
あと、なんか。
どうしても受験の話はナイーブで。
した人、しなかった人。双方、否定的な意見になりがちだけど。
小学校受験を否定するつもりはなくて。
お金の問題があろうと、抽選があろうと、小学校受験の勉強は素晴らしいと思う人もいるだろうし、レールを敷くからいいと思う人もいるだろうし、とにかく脱公立小って人もいるだろうし、考え方は人それぞれだ。
誰一人として同じ境遇の人はいないからね。
「すべきだ!」「しないべきだ!」と、他人がとやかく口をだす話ではない。

余談だけど。
先日、うちの3歳児の入園手続きのため、長男と次男がお世話になった幼稚園へ行った時のこと。
私と園長先生で、長男と次男の昔話をしていて、実は今、長男が中学受験に向けて勉強しているんですよーという話になった。
それはいい、ぜひ頑張ってほしいと応援してくれた。
先述の通り、ここの幼稚園、周辺地域でも有名な、超お勉強系幼稚園。
年少からゴリゴリ漢字やら読み書きやらガッツリやる。
周辺地域に受験して入る小学校もそれなりにあるからか、小学校受験する家庭も多く通っているイメージ。
そんな幼稚園の園長先生がこんなことを話してくれた。
「みんなね、勉強大変で、もう嫌だって話してるんですよ。中学受験だと、ある程度自分でわかるから、自分で決められるじゃないですか。小学校受験だとそうもいかないですからね。勉強ばっかりっていうのもね…。うちがいうのも、矛盾してるんですけどね。」
めちゃくちゃ勉強系で、小学校受験専門の塾の紹介もしているような雰囲気だったので、まさかそんなこと言うなんて、と意外なご意見で驚いた。
(ちなみにここの幼稚園は全身を使った外遊びや音楽や図工などの情操教育にも抜かりがなく、勉強一辺倒ではない。決して長くない在園時間の中でよくこれだけ詰め込めるな…と感心するほどだ)

子どもの教育に悩みは尽きないけど。
家庭によって考え方も違うけど。
子どもがみんな、健やかに楽しく過ごしてくれるならそれが一番。

長文でした。
ありがとうございます。ぺこり。

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