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「ありがとう」は、会社を変える魔法の言葉
【Level33】
こんにちは、経営理念と経営計画で中小企業をサポートする税理士の菅谷(すがや)です。
「ありがとう」の一言、きちんと伝えていますか?
私は以前、人に何かを頼むたびに「ごめんね」と言うことが多く、「ちょっと違うかもしれない…」と気づき、ある時から「ありがとう」に切り替えました。相手への感謝の気持ちが伝わるように感じたからです。ところが、今度は「ありがとう」が口癖になり、次第にその重みを失ってきたように思うことがありました。
そんなタイミングで、あるクライアントの社員さんから「ありがとうカード」をもらいました。たった数行のメッセージでしたが、そのカードから「自分の存在が何かしら相手の役に立っているんだ」と実感できたのです。
もともと税理士という立場では社長や事務員さんとしか接する機会が多くはありませんでした。
しかし今は、組織支援というサービスを通じて多くの社員の皆さんともやりとりをするようになり、人間的に豊かに成長している社員さんは、周囲への配慮に優れていることを強く感じます。これは、組織のトップが「ありがとう」をきちんと示し、それを社内文化として根付かせているからこそではないでしょうか。
会社が「ありがとう」を大切にする文化を持つと、驚くほど社内の雰囲気が変わります。私自身、家族や社員への感謝を直接伝える機会が少ないと感じることがありますが、特に文章や形としてしっかり残す機会はさらに少ない…。面談や言葉で感謝を表していても、文面で伝えることはほとんどなかったのです。
しかし、感謝を伝えるのに必要なのは、ほんのわずかな時間だけ。
この習慣を身につけると、家庭も組織も自然と良い方向へ変わっていくと実感しています。大切な家族や、日々頑張ってくれている社員に対して、皆さんも「ありがとう」の気持ちを一度、しっかり言葉にしてみませんか?
少し照れくさいかもしれませんが、その一言が社内の空気を和らげ、人と人との絆を強くしてくれるはずです。中小企業の経営者だからこそ、一人ひとりの社員や家族の存在はかけがえのないもの。ぜひ、この機会に「ありがとう」を言葉や文章で伝える習慣を始めてみてください。