戦車は陸上自衛隊の花形?
陸上自衛隊の広報を見ると決まって戦車の画像や映像が出て来る。
それ故に戦車は陸上自衛隊の花形だとよく言われる。
本当に花形なのか?と戦車乗りは疑う、そりゃそうだ、これだけ戦車を減らし戦車部隊を無くして花形である筈はない。
「戦車に乗りたいから陸上自衛隊を志願する」と言う方は物凄く多い。
そして、そういう志願者のほとんどが戦車に乗れないし触ることすら無いで自衛隊生活を終える。
熱烈に機甲科の戦車に・・・と希望しても機甲科すら行けないのが実情だ。
まず適正検査の結果と、一番大事な「枠」が無いと機甲科へも戦車乗員にもなれない。
航空学生のように飛行機のパイロットになりたいと「航空学生」を受験して難関を突破し晴れてパイロットへという道が戦車にはない。
戦車に乗りたくて入隊したのに普通科とか特科とか・・・特科の隊員が一般人に「戦車に乗っている」と自己紹介しているのをよく聴くがデタラメの嘘である。
「自走砲」を一般人に戦車だと言って戦車乗りかのように振る舞うのである。
最低である。
それくらい戦車に憧れても戦車乗りにはなかなかなれないのだ。
その戦車乗りだが・・・・戦車の訓練の都合上、戦車部隊は田舎にしかない。
都会にあった十一戦車も恵庭市へ移駐した・・・。
演習場に近く隣接して自走して行けるのが理想なので自然とそういうことになる。
戦車乗りなんて・・・・地元の人間が多く戦車乗りになるのも無理ない。
都会から憧れの戦車乗りになって生活が田舎だと・・・辞めるの多いからね。
待遇だって決して良くないし、戦車部隊へ希望しても現実がリアルにあると結構辞める人も少なくない。
私は退職してから元自衛官とかいろんな人と出会ったが、一つよーーっく判ったことがある。
戦車に乗りたくて入隊して戦車に乗れず退職した者は戦車は好きだが戦車乗りは嫉妬と愛憎で大嫌いだということだ。
「戦車不要論」も一説には「俺がこんなに愛して止まない戦車に乗れないなら戦車なんてなくしてしまえ」から来ているという説だ。
そして、戦車乗りと話たくても自分も元自衛官なのに知識は自衛隊じゃなく民間のミリタリー雑誌や文献等からなので言語も用語も全く通じず「俺がこんなに戦車のことを知っているのに、こいつら何にも知らねーで腹立つな」となるのである。
戦車好きの機甲科じゃない元自衛官が戦車のことは戦車乗りより俺様の方が知っていると自衛隊戦車本を書き嘘デタラメを広めていたりするのもよくある話なのだ。
戦車を冷遇して減らしている現状で戦車が陸上自衛隊の花形なんて嘘っぱちである。