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5年振りの声と音に

京セラドーム。
5年前、とある建築士の方が、タコみたいな形で可笑しいわ、ようあんなん造ったな、と笑いながらも割りと真面目に言っていたから、見る度にドームがタコに見えて仕方がない。

9/28はBUMP OF CHICKENのライヴであった。
自宅最寄りの駅前にコンビニがあり、コーラを買おうと鞄を開けたら財布はなかった。
やってしまった。
店員さんに謝り直ぐさま速足で自宅に戻る。
額からはじわじわと汗が滲む。
コーラは諦めた。

会場最寄りの駅に着いた頃には、開演30分前。
辺りを見渡すと、ライヴに行く人々がわりと多く居り安堵した。
グッズは諦めた。

着席指定席はこれで4回目。
バンプでは初めてであった。                             目の前に柵があり、少し見ずらさはあったが、会場全体がよく見渡せ、距離もそこそこに、何より落ち着く席であった。
一番のもどかしさは、受け取った声や音を全身で表現、伝え切れなかった事か。

いよいよ、開演。
音が重なりドームに轟く。
呼吸の仕方を忘れたか、直ぐに目頭も熱くなり涙で視界が滲んだ。
あれから5年、懐かしさ、再会を実感する。
自身の過去を振り返り、未来を考えたり、現実を目の当たりにしたりしながら聴き入った。
何度も涙がこぼれ、私の渇いた心は、彼らの声と音に、じわじわと潤いと拍動を取り戻し、今日も1日を終える事ができた。


『記念撮影』
肩をやさしくトントンと、現在の終わりから目を逸らさずに、未来への恐怖が希望に変換されたりと、「迷子のままでも大丈夫 僕らはどこへでもいけると思う」と声をかけられ、励まされる1曲。
カップヌードルのCMにも起用され、シリーズ化し、その映像に引き込まれた。
ああ、コーラ、諦めなければよかったな。

2024/09/30




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