【相談・支援からの気づき】「仏教をしのばせる」〜調うと伝わる〜
私が勤務している、就労支援の現場にて、マインドフルネスのセミナーを実施しました。
私は、就労支援(働きたいけど働けない、働くことへの一歩に悩む方のカウンセリング)の仕事をしています。
そこに相談に来られる方は、将来どうなるのか、こんなことが起こったらどうしようと、いつも底なしの「不安」を抱えながら生きているという共通点がありました。そこで、不安や緊張にうまく付き合ってもらえるように・・・と、セミナーを企画しました。
タイトルは、「マインドフルネス〜”からだ”から”こころ”をととのえる〜」
いまや医療現場やビジネス界などさまざまな領域や業界で語られるようになったマインドフルネス。
心理学や仏教に興味がなくてもマインドフルネスや瞑想を聞いたことがある方が多く、専門分野だけでなく一般への広がりを感じました。
さて、そんな中、実施した職場でのマインドフルネスのセミナー。そこから気づいたことが面白かったので、書き残しておこうと思います。
面白いことに今回の内容、実は私がこれまで違う場面でもやってきた中身と同じものでした。
タイトルは違う、対象層も違う、場面も違う。
でも、わたしが伝えたいことは同じだったんです。
その中核にあるものは同じ。
言葉も違えばテーマも違うのに、なぜ同じなのか。
理由は、つまり、真実はひとつ!!だからかもしれません。
(どこかで聞いたことあるようなセリフ・・・笑)
すべてはそれを指し示すためにあらゆることが現れてきます。
アイスブレイクで外側に意識を向けていた眼を内側に向け、まずは今の身体を感じてもらいました。
そこからからだからこころを調えるって何?心身一如という視点、心が調っていくためのポイントは姿勢と呼吸・・・という話をして、静かに座りました。
職場での1時間半のセミナー、瞑想にほとんど触れたことがない参加者たちでしたが、身体の変化を感じ、また次の機会も参加したいという声をいただきました。
公的機関で宗教的な集会を開いてはいけない…これは未だに根強くありますが、マインドフルネスが広まったおかげで、マインドフルネスを通して、仏教が伝えられるようになったのは、ひとつの恩恵ですね。
最近人前でお話しさせてもらう機会をいただくようになりましたが…
こんなに緊張しないで、場を持ったのは、はじめて!!の感覚でした!
いつも始まる前には、そわそわしたり、落ち着かなかったりするのに、今回それがなく、自然な流れの中ですっと始めることができました。(ちなみにヒモは巻いてません!笑)
小関勲先生のヒモトレの講座を受けた直後なので、からだは調っていた可能性は高いですが・・・。
(詳しくはひろさんのnoteをご覧ください。)
https://chuco.co.jp/modules/special/index.php?page=visit&cid=126&lid=4732
とても落ち着いてその場にいることができ、伝えたいことを伝えられた気がします!
時間配分も特に計ってないのに、ピッタリ終わったのです!
何より自分がとても楽しかった…!!
セミナー講師ってまぁ結構大変なんです。
準備もするし、いろいろ気配り必要だし、メインでほぼしゃべるわけですから。
でも終わってから、全然疲れていないことに気づきました。
むしろ爽快感すらあります。淀みない清々しさ。
そうなんです。ありのまま、感じたことを伝えることができたら、疲れるどころか、からだは喜ぶんですね。
後で気づいたこととして、「マインドフルネス」というものの下に、いろんなものを忍ばせていました。
同時にこのセミナーだけではなく、日々のカウンセリングにおいても忍ばせていることに気づきました。
仏教語は使っていませんが、お釈迦様、親鸞聖人の教えが盛り込まれているんですよね。
いのちそのままに生きることが伝わるようなエッセンスが意識せずとも入ってました。
今回のセミナーでも、わざわざ大声で言わなくても、しっかり相手には届くこと、それを感想や場の雰囲気から感じました。
参加者は、普段、仏教や坐法に触れていません。でも彼らにも伝わります。
それだけ実はシンプルなこと。
誰もが実はわかること。
勉強をしていないと本を読んでいないと、情報を集めていないと、わからないものではありません。
それを実感した今日この時。
仕事ではありますが、やらされてする仕事ではありません。
仕事場の役割として、カウンセラーをしていますが、その下に大切なものを忍ばせ、「お持たせ」しています。
この役割を使いながら、根源的なメッセージが届くといいなと思い、この仕事をさせていただいています。
姿勢を調えると心も調う。
さらにはその場にいる人も調う。
こんな風にその場を感じられるようになったこと、それを信じられるようになったこと…
これまで場を持たせてもらった賜物!だと思いました!
こんな体験、そして発見、ありがたいことです。
南無阿弥陀仏