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古事記コラム⑥天地開闢の神々

※古事記を考察しながら思いついたことなどをいろいろと書いていきます。検証不十分、想像多め。

 古事記神話の中で、天地開闢の部分は神々の名前しかないので、単独では考察が難しい。
 ここでは、自説の歴史的考察をもとに、天地開闢の神々について解釈してみる。

 自説の歴史的考察はこちら。

 まず、初めの三柱の神。
  天御中主命は天押帯日子、
  高御産巣日命は6代天皇、
  神産巣日命は7代天皇
ではないだろうか。
 彼らは、アマテラス国で生まれた。

 次に二柱の神。
 ウマシアシカビヒコジ命が突然現れたとされるので、
  ウマシアシカビヒコジ命は九代天皇、
  天之常立命は日子坐王。
 彼らは、アマテラス国の女性を娶っている。

 次に、二柱の神が生まれる。
  国之常立命は山代大筒木真若王、
  豊雲野命は若沼毛二俣王
だろうか。彼らは、スサノオ国を治めたが天皇にはなっていない。 

 その後、神々は二人ずつ誕生する。
 これは、天皇と若沼毛二俣王の血筋の娘に婚姻関係が成立したか、両方の血筋を備えた天皇と考えられる。
  十九代天皇は、若沼毛二俣王の娘を娶っている。
  その子が二十一代・雄略天皇だ。
  二十四代天皇は、雄略天皇の娘を娶っている。
  継体天皇は、雄略天皇の娘の娘を娶った。
  その子が欽明天皇である。 

 情報が少ないので別の解釈もできるかもしれない。
 だが、古事記が欽明天皇の子までを記していることを考えると、この解釈をすると、天地開闢の部分は古事記神話の全体構成を記した『要旨』ととらえることができる。

 要旨として言い換えるならば、
『アマテラス国で生まれた天押帯日子、六代天皇、七代天皇。
 彼らはスサノオ国を治めるために、9代天皇と日子坐王にアマテラス国の娘を娶らせた。
 スサノオ国を治めることになったのが、山代大筒木真若王と若沼毛二俣王だ。
 古事記神話とは、天皇がスサノオ国の娘を娶り、完全な血筋を有した天皇となるまでの物語である。』
と言ったところか。
 アマテラス国とスサノオ国を中心とした古事記神話の要旨としては、十分な内容と言えるのではないだろうか。

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