ヒノトミ

古事記との出会いをきっかけに古事記考察にはまりました。自分が納得できる解釈を求めて、気づけば十年近く。。。

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    自説の古事記考察をベースに、思いついたことをいろいろと書いていきます。検証不十分、想像多め。

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育てるということ

 古事記の考察をしていると、ずいぶん気が長い話だな、と思うことがよくある。  彼らが動き始めた理由は、おそらく交易の際の中継地点として安全な場所が欲しかったからだろう。目的があるということは、その時点で困っていたはずだ。  それにもかかわらず、問題解決のために最初にしたことが、必要な教育を受けた子を育てること、なのだ。  必要な教育を持っている家と互いに子を生し、孫がその家で育てられ、その教育を持ち帰って次の子を育てる。目的のために動き出すまでに50年はかかるだろう。  

    • 古事記考察・まとめ

      独自解釈・古事記考察の内容をまとめてみた。 三国の誕生大倭の成立  日向が大和の協力を得て、大倭の血筋を作る。  互いの妹を娶り合い、その子たちが婚姻し、四代天皇で大倭の血筋が誕生した。  日向の目的は、【オキ】と【十市】の治安をよくすること。(【オキ】と【十市】は仮の地名。)そのために、大和の力が必要だったのだ。 【オキ】と【十市】  五代天皇はオキツヨソの妹を娶り、子を得る。六代天皇と天押帯日子命だ。  オキツヨソの国を仮に【オキ】とよぶ。  天押帯日子命は、【

      • 古事記コラム⑦邪馬台国はどこにあるのか

        ※古事記を考察しながら思いついたことなどをいろいろと書いていきます。検証不十分、想像多め。  邪馬台国についてはいろいろな意見があって、議論に終わりは見えない。  私も意見のひとつとして、古事記の独自考察をふまえた邪馬台国考察を書いてみたいと思う。 古事記の独自考察はこちら。  私の古事記考察の中で、対外交渉を担っていたと思われるのがヤマトトモモソビメだ。  ヤマトトモモソビメは、大倭の七代天皇を父に、師木の大倭国阿禮比売命を母にもち、【十市】で生まれ、八代天皇とともに

        • 古事記コラム⑥天地開闢の神々

          ※古事記を考察しながら思いついたことなどをいろいろと書いていきます。検証不十分、想像多め。  古事記神話の中で、天地開闢の部分は神々の名前しかないので、単独では考察が難しい。  ここでは、自説の歴史的考察をもとに、天地開闢の神々について解釈してみる。  自説の歴史的考察はこちら。  まず、初めの三柱の神。   天御中主命は天押帯日子、   高御産巣日命は6代天皇、   神産巣日命は7代天皇 ではないだろうか。  彼らは、アマテラス国で生まれた。  次に二柱の神。  ウ

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          藤ノ木古墳の被葬者は誰か?ー「大和の大型横穴式石室の被葬者像にせまる」講演会&シンポジウムに行ってきました

           先日、奈良県の斑鳩町で行われた「大和の大型横穴式石室の被葬者像にせまる」講演会&シンポジウムに行ってきました。  藤ノ木古墳発掘調査40周年プレイベントとのことです。  古墳に詳しいというわけでもなく、たまたま目にして参加してみたのですが、知らないことがたくさんあって興味深かったです。  せっかくなので、備忘録として、まとめておきます。  紹介された古墳は次の5つ。 藤ノ木古墳  円墳。  六世紀後半。  石棺内に二人の被葬者が埋葬されており、北側の被葬者は17~2

          藤ノ木古墳の被葬者は誰か?ー「大和の大型横穴式石室の被葬者像にせまる」講演会&シンポジウムに行ってきました

          古事記コラム⑤国生み

          ※古事記を考察しながら思いついたことなどをいろいろと書いていきます。検証不十分、想像多め。  国生みにおいて、イザナキとイザナミは、 淡路之穂之狭別嶋、伊予之二名嶋、隠伎之三子嶋、筑紫嶋、伊伎嶋、津嶋、佐度嶋、大倭豊秋津嶋 の8つの島を生んだとされている。  これらの地域は、今の名前にすれば、   淡路之穂之狭別嶋・・淡路島   伊予之二名嶋・・・・四国   隠伎之三子嶋・・・・隠岐   筑紫嶋・・・・・・・九州   伊伎嶋・・・・・・・壱岐   津嶋・・・・・・・・対馬

          古事記コラム⑤国生み

          古事記コラム④十二支考

          ※古事記を考察しながら思いついたことなどをいろいろと書いていきます。検証不十分、想像多め。  日向から大和へ。一般では神武天皇が、私の考察では波延が行ったことになるが、なぜ目的地は大和だったのだろうか。  この疑問を解くために考えたのが、この十二支についての説だ。  日本には、十二支になぞらえた知識や技術と、それらを土台にした七つの国があったのではないだろうか。  この説に合わせて私が考えた①知識・技術、②国・地域と、そう考えた理由を書いていく。(理由と言っても推測の種程

          古事記コラム④十二支考

          古事記コラム③発生学と日本

          ※古事記を考察しながら思いついたことなどをいろいろと書いていきます。検証不十分、想像多め。  前回、古事記を発生学で解釈してみた。  しかし、こんなにも詳細な発生学の知識が、古事記以前に本当にあったのだろうか。  実は、日本にはそれを示すと思われるものがたくさんある。 伊勢神宮   天照大御神を祀る伊勢神宮では、内宮に天照大御神、外宮に豊受大神が祀られている。  発生学的には、アマテラスは卵子から始まる胎児、豊受姫は胎盤と解釈できた。  ということは、伊勢神宮は、内宮

          古事記コラム③発生学と日本

          古事記コラム②古事記を発生学で読み解く

          ※古事記を考察しながら思いついたことなどをいろいろと書いていきます。検証不十分、想像多め。  これまで古事記を歴史として解釈してきましたが、実は、それ以外の解釈もできると思っています。それが、古事記を発生学的に解釈する説です。(発生学については独学ですので、間違いがございましたらご指摘ください。) 歴史としての解釈はこちら。  実は、歴史よりも先にこの説を考えていたのですが、この説だけでは説明できない部分が多く、それらを筋が通るように考えていくうちに、上記の歴史としての

          古事記コラム②古事記を発生学で読み解く

          古事記コラム①かぐや姫の物語

          ※古事記を考察しながら思いついたことなどをいろいろと書いていきます。調査不十分、想像多め。  古事記考察で、天の岩戸について考察した際に、天の岩戸に隠れたアマテラスは、間違った相手の子を妊娠してしまい亡くなった息長帯日売命で、岩戸から出てきたアマテラスは、彼女の代わりにツクヨミ国へ行った女性と解釈した。  かぐや姫の話も、この出来事がもとになっているのではないだろうか。想像で書いていく。  曽祖父の山代大筒木真若王に大事に育てられた息長帯日売命は、すくすくと育っていった

          古事記コラム①かぐや姫の物語

          古事記考察⑩アマテラスに渡された鏡

          ※こちらの古事記考察は独自解釈になります。 ≪ここまでの流れ≫  スサノオ国を治める山代大筒木真若王の血筋の娘として、天皇となる子を産む必要があった息長帯日売命。そのために、十二代天皇の子・ヤマトタケルと婚約したが、間違えて別の男の子を妊娠してしまう。  彼女は自分の過ちを苦に自死してしまう。これが天岩戸のきっかけとなった機織り娘の死であり、天の岩戸に隠れたアマテラスである。  天の岩戸では、岩戸に隠れたアマテラスが、再び顔を出す。この時、鏡が差し出される。この鏡は何なの

          古事記考察⑩アマテラスに渡された鏡

          古事記考察⑨岩戸に隠れたアマテラス

          ※こちらの古事記考察は独自解釈になります。 ≪ここまでの流れ≫    ヤマトタケルと婚約したミヤズヒメ。待望の妊娠だと思っていたのに、結ばれた相手はヤマトタケルではなかったことを知る。  ミヤズヒメは地獄に落とされた気分だっただろう。出産を間近に自死を選んでしまう。ヤマトタケルは、たとえ自分の子でなくても、ミヤズヒメのお腹の子を救おうとしたのだと思う。  ヤマトタケルの歌を独自解釈で見ていく。 “あさしのはら こしなづむ そらはゆかず あしよゆくな” 『まだ死からそう時

          古事記考察⑨岩戸に隠れたアマテラス

          古事記考察⑧天の岩戸の謎

          ※こちらの古事記考察は独自解釈になります。 ≪ここまでの流れ≫  十一代天皇から十四代天皇までの系譜における不自然さ。婚姻問題を終わらせた息長帯日売命についての記述の違和感。何度も折られる十拳剣。  これらの謎は天の岩戸に隠されている。  天岩戸の神話とは、次のような話である。  スサノオの悪行を黙認していたアマテラスだが、スサノオが機織り娘を死なせてしまったことで天の岩屋に隠れてしまう。国は闇に包まれ、災いが蔓延する。  アマテラスを呼び戻そうと神々は岩戸の前で祭りを

          古事記考察⑧天の岩戸の謎

          古事記考察⑦折れた十拳剣

          ※こちらの古事記考察は独自解釈になります。 ≪ここまでの流れ≫  日子坐王が治めることになったスサノオ国。十一代天皇は日子坐王の娘を娶るが、子のホムツワケ命はスサノオ国を治めることができず、天皇になれなかった。  日子坐王の後、スサノオ国を治めたのが山代大筒木真若王だ。天皇は山代大筒木真若王の子孫の娘・息長帯日売命を娶ろうとする。  だが息長帯日売命には、どこか不自然なことがある。  ここまでの流れを念頭に、アマテラスとスサノオの神話を見てみよう。  スサノオは、あごひ

          古事記考察⑦折れた十拳剣

          古事記考察⑥オオタタネコとオオミワノ大神

          ※こちらの古事記考察は独自解釈になります。 ≪ここまでの流れ≫  アマテラス国、ツクヨミ国、スサノオ国ができた。  六代天皇はアマテラス国の天押帯日子命の娘を娶り、十代天皇はツクヨミ国の大毘古命の娘を娶った。次は十一代天皇がスサノオ国の日子坐王の娘を娶ることになる。  十一代以降の天皇の婚姻を見ると次のようになっている。 十一代天皇が日子坐王の娘・サホビメ命を娶るが、サホビメ命は亡くなり、その子・ホムツワケ命は口がきけず天皇になれなかった。十一代天皇は日子坐王の孫娘・ヒ

          古事記考察⑥オオタタネコとオオミワノ大神

          古事記考察⑤アマテラス・ツクヨミ・スサノオ

          ※こちらの古事記考察は独自解釈になります。 ≪ここまでの流れ≫  大倭の血筋を作り、【オキ】と【十市】を治めようとしてきた天皇たち(【オキ】と【十市】は仮の地名)。  【オキ】は天押帯日子命が治め、【十市】には内色許男命とともに作った国と日子坐王が治める国の二つができた。  こうして【オキ】と【十市】に三つの国ができた。これが、黄泉の国から戻ったイザナキが生んだ三貴子である。  アマテラス国=【オキ】の国。天押帯日子命を祖とする『アメ』一族が治める。  ツクヨミ国=【十

          古事記考察⑤アマテラス・ツクヨミ・スサノオ