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「リコピンのとりこというおくりもの」鶴岡優

トマトジュースはお好きですか?
私はそんなに好みじゃなかったんですが、この本読んだら
このトマトジュースが飲みたくなって、
飲んだら飲んだでその味に惚れちゃって……。
さらに本の内容がグッと染みて、それこそ「とりこ」になった。
トマトジュースを飲んだ後にもう一度、読み返してほしい1冊。


偶然の産物で、とびきり美味しい商品ができちゃった!
そんな成功秘話って、時折、見聞きすることもありますが
本物の商品が出来上がる裏には「偶然」さえも生み出してしまう、真面目さがあったりします。

高音多湿の日本で美味しいトマトを作るにはそれなりの工夫が必要で、北に南にと奔走し、一つ一つ実験し、失敗し、経験を重ねて納得のいくものづくりをしてきた著者の姿勢に敬服。
農業は、工業製品と違って、試行錯誤の結果を知れるのは1年に1回だけなんですよね。
我が家でも農業をしているので、その難しさに共感するところではありますが、さらに、著者の考え方や生き方の根底にあるのは、おばあちゃんの言葉だったりして、モノづくりへの温もりや力強さを感じる本です。

寝言で「リコピン…」と呟いてしまうほど、リコピンに取り憑かれたトマトオタクが作るトマトジュース。
「本物」のトマトジュースは人の想いを繋いでくれます。

<こんな方にお薦め>

・トマトジュース大好きさん
・ちょっと気の利いた「本物」の贈り物をしたい人
・農産物加工に興味のある人
・おばあちゃんっ子・・・は、最後にちょっとほろっとしちゃうかも


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