檜書店の引越。歴史がつまった所蔵の品々をご紹介!
すでにお知らせしている通り、檜書店は現在の店舗がある千代田区神田小川町の再開発に伴い、神田神保町に移転することになりました。
新店舗での営業開始等はこちら。
檜書店前身の山本長兵衛が万治2年(1659)に謡本を出して以降、京都を本店として歩んで参りました。大正6年(1917)に東京店を開業し、昭和3年(1928)に東京が本店になりました(なお、京都店は2013年に閉店し、現在は京都観世会館内で売店を営業中)。
現在の檜ビルは昭和37年(1962年)竣工です。
これまでの歴史を整理して移転に臨みます!
そこで今回は、現社屋の一切合切を整理し、引越作業をした結果、色々と面白いものをが出てきたので、その一部をお伝えします!
檜ビルの地下の書庫には、様々な資料があり、謡本制作に関わる編集部資料も多く残されていました。
「重要」とか「大切」と封筒や段ボールに書かれたものも多数あるなか、「残す。」と書かれた封筒は、50年以上前の編集部から現在の編集部への「言葉」のようにも受け取れました。
戦前の資料の中にはこんなものも。
大連には当時能楽堂も建設されたそうで、日本から謡本をたくさん送っていたことが想像できますね。
普段編集部が使っている本棚の一番下、背表紙がほぼ風景の一部になっていた大事典の箱の側面に、こんなことが書いてあるとは全然知りませんでした。
以前もご紹介したことがある、新年に謡われる「御題小謡」。
昔の檜書店の年賀状は御題小謡が印刷されていました。
小さな封筒に入った、軽いけれどかさばるものは何だろうと覗いてみると…マッチでした。
今はマッチを使うこともほぼありませんが、以前は配り物として当たり前だっのたでしょう。
現代ではとても珍しい一品ですね!
そして、こんなに可愛らしい能面たちも!
これらは新店舗でお見せできたら、と思っています。
色々と出てくるので、なかなか進まないのですが、残念ながら移転先の書庫は今よりも広くありません。過去の資料を上手く引き継ぎつつ整理して無事に引っ越しができるよう、現在奮闘中です!
編集部が重複して所蔵していた書籍を、店頭にてガレージセールで販売しています。
X(旧twitter)などのSNSにも詳細を掲載しています。
能楽愛好の皆さんに引き続き使っていただけましたら幸いです。
ぜひお立ち寄りください!随時放出しています。