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百物語89話目「タルパは夢を見るか？」（実話怪談）
私、DMM.TELLERの公式作家なのですが、新作が公開されまして、タイトルが「タルパは夢を見るか？」です。よろしくお願いします。今回はこのタルパに関する話。
タルパとはイマジナリーフレンドみたいな話です。
私はイマジナリーフレンドは持たずに成長しきってしまいましたが、友達には子どもの頃に持っていたという人は複数います。
最近では、キンコン梶原の息子さんにだけ見える人の話がバズってましたよね。
これは幽霊っぽいけど。
で、本題。
高校の頃の友達にイマジナリーフレンドを持っている人がいて、それがかなり強大な物語性がありまして。
友達のイマジナリーフレンドはギリシャ神話の世界の人だったんです。
しかも双子で、ときどき学校でも入れ替わる。
「あれ？ 今日、様子が違う」
と思うと、双子の弟の日というのがあったりね。
もともと物語書きで、図書館に行くと友達が書いた作品が置いてあったりするんですよ。
だから、イマジナリーフレンドも壮大なんだなあと思ってました。
で、です。
インターネットが普及し、このイマジナリーフレンドのような存在「タルパ」を知ります。
ネットにはタルパの作り方までまとめられている！
でも、タルパは暴走するんですよ。
タルパの暴走が過ぎると実体化します。
あれ？ それって、もしかして……。
今から３０年くらい前、友達と入れ替わっていたイマジナリーフレンドは、もしかしてタルパの暴走だったのかもしれない。
最近、そう思うようになったんです。
幽霊かもしれないけど――。
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