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ヘルプマークを用意した話

2024年晩秋


   年末に向けて、やりたいこと、やらねばならぬこと、考えないといけないことが山積してきて、少しオーバーフロー気味の今日この頃。


 年賀状どうしよう問題の解決策のひとつとして、前職を辞めてすぐに会社関係以外に(うっかり)ご挨拶もなしに解約してしまったFacebook(仕事で運用してた)を再登録して、やっぱりイヤだなぁ、なんて思っていたりする。


 喫緊でやらなければいけないことのひとつに、ヘルプマークの用意がある。


 私は喘息患者だ。歴は10年ちょっとと浅い。咳の出始めにたまたま結核流行のニュースが流れていて、当時の上司に「ちゃんと検査してみたら?」と言われて病院で検査したが、結核ではなかった。当時は喘息疑いだったが、時間が経つと喘息という病名がついた。


 この上司は、私が急激なめまいで気持ち悪くなり、同僚にトイレに連れて行ってほしいと言いながら嘔吐してしまったときに、万一のノロウィルス対応方法で適切にひとりで処理をしてくれた。結局体調不良をきっかけに退社してしまったが、本当に感謝している。


 現状問題は、駅の階段。ホームまでの階段を上るときがヤバい。調子のよくない時に周囲の人に流されて同じペースで上ると、途中で喉がひゅうひゅう言い出す。ゆっくりのペースでもしゃべりながらはNG。


 階段は今のところ上る時だけ。

 半年前には、自分にはヘルプマークはいらないかな、と思ってた。



2024年夏


   今年夏に、ひとりで外出中に軽い発作と暑さにやられて(これは無事に家まで帰り着けるか……)と、隣の駅から福祉バスを使って帰宅したことがある。初めての福祉バス。とはいえ、年齢も達しておらず、障害者手帳などを持っていないので、通常のバスと同じ料金だ。


 外面のよい私はどうしてもご老人に気を遣ってしまい、席を譲ったり立ちやすい手すりを譲ったりなんだりして、狭い道を細やかに爆走する、シャカシャカポテト並に揺れるバス内で正気を保つのに苦労した。


 バスを降り、最寄りのコンビニで落ち着くまで休憩し、駅からの行程の1/3程をゆっくり歩いて帰宅。寝込んでから、私は考えをあらためた。


 私にとってヘルプマークは必要だ、と。

 主に自分の意識改革のために。


 私はiPhoneユーザーで、メディカルID、緊急連絡電話の設定をし、定期的に内容の更新もしている。今年からつけるようになったApple Watch(Series9)でも呼吸の状態を確認できるようにしている。


 これは本当に安心材料のひとつになった。呼吸の状態がよくなくても、酸素は吸えている、ということもよくあり、それなら様子見ができる。その判断を手元でできるのはとても助かる。


 でも、お年寄りとその介護者の方々で埋まっていた福祉バスを思い返すと、自分に何かあった時に必要な情報を見てもらえる可能性は低いと思ってしまった。

   健康そうに見える私が、もしバスや電車の中で発作を起こしそうになったときに、手ぶらで席を代わってくださいと言い出せるかどうか……きっと言えない。


   私はヘルプマークを手配する決心をした。



ヘルプマークをもらってきた


   ヘルプマークは市役所や公共交通機関でもらえるらしい、というのは風の噂で聞いていたが、発行に書類がいるのだろうかと迷っていた。

 かかりつけ医に聞いてみようと思いつつ、毎度忘れてしまう。


 自分でもわかっていたが、助けが必要だと自分からアピールするのは勇気がいる。めまいが酷い頃には杖をついて出勤していたが、見てわかる状態でもあり、本当に周囲の人には親切にしていただいた。(たまに例外もあったが)


 杖をつかないと、危険だしかえってご迷惑をかけることになるという合理的な考えからだったが、それと違う見た目でわからない問題を自分からアピールするのは、別の勇気が要った。


 積極的に調べることをしていなかったが、長い夏の終わりに、これではいけないと思い直す。


 ヘルプマークは申請書類も不要、公共交通機関での配布については会社による、らしい、とのこと。また、ヘルプマークの販売はNG。本人による自作は問題ないとの認識だそうだ。


 まずは市役所の窓口で聞いてみた。

 すぐに出してくれたのが一枚もののぺらっとした樹脂製のヘルプマーク。この片面に情報を書いたシール(これもいただいた)を貼って使うそう。(両面同じ柄)


いただいたヘルプマークセット(赤い紐もついてた)とダイソーのカードフォルダ



 ビニール製の詳細カードを出し入れできるタイプはもうないとのこと。これだと緊急連絡先など丸見えになっちゃいますね、と他の人にも必要そうな要望は伝えつつ、ありがたくいただいてきた。
(追記:人によって、必要な項目は変わってくると思います。見てもらえた方がいい場合も)


 そういえば、駅の階段を上がる女性がバッグにつけた同じヘルプマークを揺れないように手で押さえていた。つける必要はあるけど、あまり目立ちたくないのかと勘違いしていたが、こういうことか。


ダイソーの縦型カードケースを採用


   あまり費用をかけるつもりはなかったので、まずは百均に行ってみる。何軒か回ったダイソーに縦型のカードケース(伸びるタイプ)があったので、購入。(¥110)

 日頃ならまず選ばない白。赤と白のコントラストで用途がわかりやすい。


 クリアポケット側にヘルプマークを、見えない方に詳細情報を書いた厚めのカード。カードには出し入れしやすいようにマステで取手をつけてみた。


 取手があるので、カードが入っているのがわかりやすい。


ヘルプマークセット。定期的な見直しが要るので、簡単に書き換えられるカードにした。


カードフォルダ裏面。カードには取り出しやすいようマステで取手をつけた。



 ・階段を上る時
   ・エレベーターに並ぶ時
   ・急に具合が悪くなった時


 お守りがわりに、見える場所に出そうと思う。

 なにも起こらないのが一番いいんだけどね。

   必要な人、検討している人にも情報が伝わるといいなぁ。

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