【風呂酒日和64-1】 熱海湯(あたみゆ)
おぉ。都会。
階段を上り駅を出ると、目の前はとっても繁華街。
飲食店、フィットネスジム、雑貨屋さん、色々な店が並ぶ。
呼び込みのお兄さんもいれば、なにやら光るブラックボードのようなものを持ったセクシーなお姉さんも立っている。
むむむ、都会は半分わくわく、半分不安。
お店はいっぱいあるが、ピンとくるようないわゆる「穴場」を見つけるのがなかなか難しいのだ。
あ、飲み屋さんの話ね。
いいとこ、あるといいなぁ。お風呂に入る前からそんなことを考えて歩いていく。
大きな通りをそれて、一本脇道に入る。
ふむ。なんだか高級そうなお店もあるなぁ。
別亭とか本館とか、季節料理とか割烹とか書いてある。大丈夫かしら。
なんて思いながら歩いていると提灯が一つが現れた。
着いた。熱海湯、ここだ。
飯田橋に熱海。ふむふむ。
宮造りの外観に男女分かれた靴箱。
ということは、ここは昔の番台スタイルだな。
カラカラと扉を開けると予想通り右手に番台が。
おばちゃんにお金を払う。
「タオルは借りれますか?」と聞いたところ、
「はーい」とあざやかな色の手ぬぐいを渡してくれた。やった。
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