歯医者嫌いだった女の末路
皆様は、歯医者に行くのがお好きだろうか?
恥ずかしながら、私は昔から大の苦手である。
幼少期は、治療が嫌で暴れる子供だった。
だって麻酔無しで削られるんだもの。そりゃ痛いし暴れるって。
その度に押さえつけられ、さらに恐怖を植え付けられた。
そんな感じだったから、学校の歯科健診で『要治療』と言われた時だけ渋々行き、『虫歯無し』の時は、歯医者から『定期健診のご案内』のハガキが届いても無視していた。
しかし、ガムやキャラメルを食べると銀歯が取れるので、2〜3年に一度は通っていた気がする。
中学か高校生になった頃から、麻酔をして治療して貰えたので、痛みへの恐怖心はほんの少しだけ和らいだ。
それでも、あの治療する機械の甲高い音がどうしても好きになれず、積極的に通うことはなかった。
そして、結婚と同時に地元を離れて以来、ここ10年ほど歯医者に行かなかった。
虫歯以外で私が歯医者に行く唯一のきっかけ、『銀歯が取れる』が起こらなかったからだ。
とはいえ、何年も行かないとそろそろ行った方が良いよなという気持ちになる。
そのうち折を見て行ってみようかと考えていた。
やがて、その日は訪れた。
口を濯ぐ時に左上の奥歯がしみるようになったのである。
それだけでなく、前歯の一部が黒ずんできた。
奥歯は知覚過敏だろうが、前歯は虫歯だろう。
ああ、行かないと駄目かあ・・・・・・。
憂鬱に思いながら近所の歯医者に予約をとり、子供達を夫に任せて行った。
初診という事で歯のレントゲンを撮り、全部の歯と歯茎を隈なくチェックした後、痛む箇所を診てもらう。
結果、虫歯ではなかった。
前歯の黒ずみは、昔治療した時の詰め物が色素沈着していただけだったので、磨いてもらったら元に戻った。
奥歯は私の予想通り知覚過敏だったので、薬を塗ってもらう。
知覚過敏は、ゴシゴシ強く磨き過ぎ・間食が多い・食生活が原因でなるから思い当たる所は改善してくださいと言われた。ほぼ思い当たるぞ。
『虫歯じゃなかったから終わり』ではなく、知覚過敏の状態を見るのと、歯の掃除で定期的に通う事になった。
歯周ポケットが深い所がいくつかあり、歯周病になりかけているので、定期的に歯垢を除去する必要があるとの事。
長年歯科健診を放置してきたツケだ。
初診が今年の春頃だったので、もう半年以上歯医者に通っている。
毎回憂鬱だが、歯周病が酷くなって歯を失うくらいならと、自分を奮い立たせて通う。
ちゃんと定期的に行っておけばよかったなあ、と後悔しながら。
皆様は、そのような後悔をなさいませんように。
#いい歯のために