名プロデューサーは”2つの能力”を持つ
私は仕事人として尊敬する人でいうと、秋元康さんや安部秀司さんや鈴木敏夫さんなどの名プロデューサーといわれる人の名前が思い浮かぶのですが、昔そういう人にどうやってなれるかを考えたときに、プロデュースという能力に加えて、必ずといっていいほどもう1つ突出した能力がある人が多いということに気が付きました。
2つ以上のタグをもつのが優秀なプロデューサーの条件
秋元康さんなら作詞、鈴木おさむさんなら脚本、小室哲哉さんは作曲、鈴木敏夫さんは経営、、、デザインができたり、飲食店経営ができたり、本人がエンターテイナーだったり、ある領域の専門家で、さらに第一人者といえるレベルの人ほど、名プロデューサーである確率が高いように思います。
プロデュース能力にくわえてさらにもう一つ突出しなければいけないなんて、なんて途方もないんだと20代の私は思ったものですが、それは私がプロデューサーという役割を与えられるところから社会人生活がはじまったという、特殊環境だったからかもしれません。
今私はというと、世間に認められるほど突出したもう一つの能力は今の所ないですが、コンテンツを制作できる、というのはプロデュース能力+アルファの能力です。例えばメディアを作るときにヒットする記事を自分でしっぴうつしたり、自分で絵コンテを書いて信頼するチームと見られる動画を作ったりすることはできます。
プロデュースは人を率いないとできない
なぜ2つ以上の能力が必要かというと、理由は2つあると思っていて、
1つはプロデュースの仕事自体が創出をゴールにしているけれど一人ではできない性質のものであること、つまりチームワークがなければ仕事を成し遂げることができないから
もう1つは、プロデュースできる仕事の領域は多岐にわたるので、ある分野の専門家であるほうがその領域にフィットしやすい
ということが挙げられると思います。
1と2は、プロデュース自体がプロデューサー自体の代替不可能性=イルリプレイサビリティを重要とする仕事ながら、同時にチームワークを生むことが必要不可欠という矛盾した面をもつ中で、
チームを率いるためにプロデューサーその人がその分野の第一人者であることが説得力をもち、尊敬ドリブンのマネジメントが可能になるという点で深く結びついていると思います。
自分一人でやるよりも、他人の助けを借りる方が良いものだと悟った時、その人は偉大なる成長を遂げる。-----アンドリュー・カーネギー
オーケストラの指揮者はすべての楽器を弾ける、という話を聞いたことがあります。プロデュースすることは指揮者の役割に似ているとすると、大きなものを創造するには、それを構成する小さな創造の大切さを、それを率いる人が理解していることが重要なのかもしれません。
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