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Non:Fiction Part12“終点”

※これはフィクションです。

引用するがまるで水の中だ。誰も俺の事が見えてない街で、誰も俺の言葉が聴こえない街で、誰も俺を愛さない街で、誰も俺を生かしてくれない街で、俺が勝手に壊れただけだ。もがけばもがくほど沈んで行き、叫べば叫ぶほど声が出なくなる。

行き場は無く生き場が無かった。

引用するがまるで真っ暗闇だ。俺も何も見えずみんなも何も見えてない。叫んでも声が帰ってくるだけ。手に触れると手は逃げる。助けてと目で訴えても誰も目を見ない。そう。俺が勝手に壊れただけだ。走っても先は見えず、止まっても先が見えない。

死にたかった。消え去りたかった。もう、誰にも会いたくなかった。誰も味方してくれない。みんな言葉だけで本当に守ってくれる人なんて居なかった。
ほんの少しでいい。俺の言葉を聞いてくれる人が居てくれたらどんなに楽だっただろうか。

“孤独”

この言葉が1番怖い病気だ。何も無い部屋の角から対角線上にある角を見つめて8時間。飲まず食わずでトイレすら行かない。そんな休日を過ごす俺は躁鬱病だった。
何も感じなくなった。天井にフックをつけて紐を垂らす。そして首を括り、死のうとする。だが、不思議な感覚だ。人は死を目の前にすると途端に生に固執する。つまり、死を覚悟するが生が邪魔をするのだ。これは俺にとってある意味オナニーだったのかもしれない。生きる希望が欲しいがそれは反対側にある死のみで体験出来る。
血を見ると自分が生きてる実感が湧く。痛みが自分自身がまだ人間だと思い出させてくれる。

と俺は自殺未遂を繰り返していた。
昼は精神内科にカウンセリングと処方箋を貰いに行く日々。夜は親戚中に殺される日々。どうせ眠れない。朝まで自分を殺す日々。

正直、これ以上は書きたくない。フィクションだが。辛い。辛すぎる。もう二度とあの頃に戻りたくない。そう思って俺は今、躁鬱病と共存して生きてるが苦しい。思い出したくない。これは単純な今の感想だ。すまない。これはフィクションだ。

処方箋を知ってるか?国に認められたドラッグだ。医者が何食わぬ顔で出すアレだ。抗うつ薬、睡眠薬、抗不安薬。いっその事、殺してくれ。
睡眠薬は人の眠りの波に合わせてくれるがその後の面倒を一切見てくれない。水切りのような眠りだ。15分事に起きる。不眠症の悪い所は眠いのに眠れないところだ。
抗うつ薬は眠らせてくれる。副作用だ。こいつは俺に幻覚を見せる。事実だ。部屋の中を大きなニワトリが歩いていた。恐怖だぞ。だが何も感じない。抗不安薬のおかげだ。
抗不安薬は不安を感じさせなくなる。本当の無気力になり人間の本能である機能のみ稼働する。

とまぁ、日本の処方箋が如何にヤバいかが伝わったところで本題だ。誰にも助けを求められなかった俺は更に自分を殺して行った。もう何も感じなくなっていた。日常生活の最低限しか行えない。
不思議な事に誰からも心配されない。そりゃあそうだ。誰も俺を見てないのだから。
お地蔵さんや土手に咲くたんぽぽ1本にいちいち日記をつけるか?言葉を投げかけるか?“愛してる”なんて言うか?言わない。

“日常という名の普通の限りなく小さな
光であって誰も今日という普通を
生きてない。明日のご飯や来週のデート、
みんな未来に縋って生きてる。
あの時はよかったと酒を酌み交わし、
明日は何しようと眠る。
現在が1番の思い出だと誰も気づかずに
誰もが日常を普通の生活として
ただ死ぬのを待っている。”

そんなある日だ。衝撃だった。“彼”のYouTubeを見て俺は水面に顔を出すことになった。哲学系、大麻YouTuberのゆう荘君。彼のロジックが僕を救ったのだ。

     “みんなお前の事なんてどうでもいいんだよ。
歴史上お前が生きていた証拠なんて
無いに等しいんだ。
だったら【もう好きなことしかやらない】”

彼は【もう好きなことしかやらない教】という宗教団体をオンラインサロンで開設した俺の3つ上の男だ。彼のYouTubeを見漁り、哲学にのめり込み終わりの無い勉強を始めることになる。この彼との出会いが今後の俺が僕になるまでの過程に最も重要になり同時に“本当に大事なこと”へと繋がるのだった。

俺は勉強をしまくった。オンラインサロンの仕組み、スティーブ・ジョブズの自伝を読んだり、哲学書を読み漁り、リーマンショックについてやアドラー心理学や自己啓発本まで。ありとあらゆることについてだ。自分の疑問を全て本にぶつけた。すると俺の中で何かが芽生えて行ったのだ。“学ぶ”こと。この素晴らしさと“考える”ことの素晴らしさが俺を救ったのだ。

だが、そんな俺をよく思わない連中が出てくる。
つまり今まではペコペコして何も言わず殴ってもニコニコしていた奴が急に論破してくる様になったのだ。暴力は辞め、言葉で殴るようになった俺の周りは街での友人や店の客、両親にすら嫌われて行った。

『ロジカルモンスター誕生だ』




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