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白髪

白髪が増えたり、しわが深くなったり、歩みが遅くなったり。両親のそんな変化を目の当たりにする気がして、1年半振りの帰省の道では、足取りが重かった。

1年半振りの両親は、それなりに相変わらずで、内心ホッとしながら、その安堵を表現する素直さもない。食卓には、(子どもの頃の)私の好物が並んでいた。

「仕事や人間関係の悩みの1つでも打ち明けたりして見せることが親孝行というものか」と分かりながらも世間話すらできず、ご飯をお代わりしてお茶を濁す。

父が退散した夕食後、母は、夫婦で最近行った旅行の写真を引っ張り出して来て、1枚1枚と我が子に解説を加える。私は、ぎこちなくそれを聞いている。

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