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ヨーロッパ

ヨーロッパのことわざに「見詰める鍋は煮えない」という。鍋を火に掛ける。「早く煮えないか」と蓋をずらしてチラチラ確認しても、あぶく一つ立たない。

鍋を見詰める時間は、長く感じる。別の家事に手を取られていれば、知らぬ間に鍋は煮えていたりする。これなどは、台所での実体験として腑に落ちる。

物事には放っておく時間が必要なのだ、と先人は、教えてくれる。アイデアもそうで、煮詰め過ぎずに一晩放っておく。それぐらいが丁度いい、と。

でもね、教えに従って目を離せば途端に吹きこぼれちゃう、厄介な鍋もある。それが、君だ。そうやって君に手玉に取られる毎日は、それはそれで悪くはない。

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