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同期のO

同期のOと飲んでいて、何かの拍子で、親の介護の話題になりました。母親が認知症を患って、少しずつ進行する病気を前に、今、何をすべきか、考えている。

そういって、Oは少し泣きそうになって、けれど、自分がその話題を持ち出した理由を見いだせずに、話題を変えました。

励ましの言葉も、共感の言葉も薄っぺらく響きそうで、私は、黙ってOの話を聞いていました。

Oの抱える辛さ、もどかしさ、悔しさ。それらを受け止めてやれていない気がして、気が抜けて苦みを増した中ジョッキを空けました。

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皮膜
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