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今年の12本目

今年の12本目、OUR LITTLE SISTER、観ました。

「梅酒なんか作ったことない」と尻込みする私に南高梅を押し付けながら、Nさんがいいます。「梅の実のヘタをしっかり取る。コツは、それだけだ」と。

帰り道、黒糖とホワイトリカーと4リットルのガラスの容器を買い求めました。教えどおりに梅を酒に沈めて、半信半疑でシンクの下に容器をしまいます。

会議の合間、通勤の途中、ふと、シンクの下の容器のことを思い出します。梅の色素がゆらゆらとアルコールに溶け出し、なじんでゆく様子を想像してみます。

無為に過ぎていく時間であっても、少なくとも梅酒は、確かにコハク色に染まってゆく、その満足。あるいは家族とは、梅酒のような存在なのかもしれません。

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皮膜
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