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未経験から日本酒ベンチャーの営業立ち上げのリアル。日本酒の新しい選択肢を共創していく!

こんにちは!
2023年7月に株式会社RiceWineに営業責任者としてジョインした川村です。
前職や前々職ではAI、広告、人材など無形商材のビジネスに携わっていたので、お酒はおろか有形商材ビジネスは人生初めての挑戦です。

たまーに中目黒の直営店にも立ってます。遊びに来てください。


こちらが自分の簡単なプロフィールになります。

・2017年新卒で株式会社じげんへ入社
・入社タイミングで買収した名古屋の広告会社でPMIに従事。
・PMIでは、中期経営企画の策定、合弁会社の設立、新規事業責任者として主婦・シニア向けの広告事業の立ち上げなどに携わる。
・2021年AI SaaS 事業を運営するAI inside に海外事業立ち上げ担当として入社し、東南アジア8ヵ国への展開、タイ事業の責任者を担当。
・2023年7月にRiceWineに営業責任者として入社。

先日まで出張でシンガポールにお酒のイベントや営業で行ってました!
販売側に立った円安の恩恵と、生活費の高さを実感しました。(外貨をしっかり稼いでいく目線改めて大事だなと感じました…。)

今回は日本でも数少ないお酒の領域で特異なビジネスをやっているRiceWineで営業立ち上げをやってきたリアルとそこで感じたことをお伝えできればと思います!

シンガポールのSake Matsuriというイベントでの1枚。
シンガポール人の日本酒に対する熱量の高さに驚きました!

■RiceWineにジョインした経緯

前職はAI SaaS事業を展開する会社で海外事業の立ち上げをしていました。
海外8ヶ国への展開とタイ事業の責任者をやらせていただき、自分の人生において、本当に貴重な経験を積ませてもらいました。

転職のきっかけは、国内事業へリソースを集中させるため海外事業を撤退するという会社の決断によるものでした。当時は、タイ現地の財閥や日系最大手の会社と連携しながらやっており、これからやるぞ!というタイミングでの撤退は、中々精神的にきついものがありましたが、これも何かいいきっかけだと自分に言い聞かせて転職活動を始めました。

前職メンバーとアユタヤ遺跡での1枚

当時29歳、ちょうど30歳という節目に差し掛かるタイミングなどもあり、ここでチャレンジしなかったら一生後悔するだろうなという思いがあったため、なるべくスタートアップフェーズで事業・組織の成長フェーズに関われる会社、できればこれまで自分が関わったことのないような新しいビジネスに関われる会社を探していました。

そんな時に出会ったのがRiceWine代表の酒井です。

たまたま自分の前々職の先輩がRiceWineのエンジェル投資家だったことや、酒井がday1から海外展開を見据えてお酒事業を選んだことなど、ご縁や戦略性に共感しジョインを決めました。
また、前職でAIのソフトウェアビジネス展開を海外でやっている際、言語による参入障壁や中国・アメリカ・インドなどテクノロジー先進国との差を実感したこともあり、言語障壁がなく、日本の会社としての優位性を活かせるビジネスを探していたことも決め手となりました。

日本酒を事業ドメインとして選んだ理由については、酒井が書いた下記の記事が参考になります。

■HINEMOSとは?

HINEMOSは時間をコンセプトにした日本酒で、ROKUJI(6:00PM)〜GOJI(5:00AM)まで12時間、それぞれの時間をイメージして味わいやデザインをつくりこんでいます。

これまでの日本酒になかった多様な味わいとそれを「時間」という日本だけでなく海外の人でも理解できるコンセプトに落とし込んだ、全く新しいお酒のブランドになります。

ROKUJI(6:00PM)〜GOJI(5:00AM)の12銘柄。

ちなみに自分の推しは、夜7時の乾杯の一杯をイメージしてつくったSHICHIJI(7:00PM)です!日本酒が苦手な方でも飲みやすい、むしろ苦手な方にこそ飲んでもらいたい自信の1杯です。

度数5%の甘口スパークリング

HINEMOSの特徴をここに書き始めるとそれだけで数記事かけてしまうので、詳細知りたい方は、当社の杜氏が書いた記事を是非ご参照ください!

ここからはHINEMOSのセールスについて詳しく話をします。

■日本酒のセールス事業って何しているの?

簡単にいうとレストラン、ホテル、小売店などに対して、「HINEMOS」を販売し、お客様に提供いただくようサポートする業務です。

これ普通では?と思われるかもしれませんが、日本酒の酒蔵が製造〜販売まで一貫してやっているケースはとても稀有であり、自分が知る限りだと日本でも数蔵程度ではないかと思っています。

では他の酒蔵はどのように販売チャネルを構築しているかというと、酒屋さんや問屋さんを通して取扱店(レストラン、ホテル、小売店)に卸しているパターンがほとんどです。

つまり直販なのか代理店経由で販売するかということで、一見すると、酒蔵が直接販売した方が中間マージンが発生しない分良いと思われるのですが、1件、1件レストランやホテルに対して営業する工数、営業人員、受注した後の継続率、つまりIT業界の用語で言うと、CPA、CAC、LTVが合うかという観点が日本酒を直接販売していく上で大事になってくるわけです。

自分の前にも代表が営業活動をしていた時期もありますが、コロナもあり、本格的な立ち上げ自体は今回が初めて。
まとめると、ほぼ過去に前例がない「酒蔵直販営業による販売モデルの構築」。
これが自分に与えられた営業のミッションになります。

■具体的にどうやって営業してきたの?

 アポイント

営業の最初の関門といえば、アポイント取りです。いかなるB to Bビジネスも避けては通れません。
HINEMOSも例に漏れず、レストランを中心に営業活動を開始。
飛び込み営業、テレアポ、メール、SNSでのDMなど、皆様が想像される当たり前の行動をとにかくこなしました。
久しぶりにインターン時代や、社会人1年目の毎日ひたすら電話かけていた頃を思い出しました。

中目黒駅から徒歩10秒のところにある直営店。
最初の1ヶ月はここからお酒を持ってひたすら飛び込みしていました。

当社の武器は酒蔵が直接営業していることなので、商品自体はたくさんあります。
必ず試飲ボトルを携えて訪問します、ということを売りにして、東京や酒蔵がある小田原・箱根を中心に少しずつ広げていき、入社してから9ヶ月で250件ほど新規でアポイントに行きました。

前職ではソフトウェアの営業をしていたので、飲食営業というのは初チャレ
ンジ。料理人、シェフの方々との商談ももちろん初めてです。

◯小田原の初商談での反省

小田原で最初のアポイントに行った割烹屋さんでは、お店の大将に、「店のことちゃんと理解してきていない、服装もチャラい、(HINEMOS Tシャツで営業に行ってました)、お酒のことも全然わかってない!」と指摘されました。
自分の至らなさをひたすら謝りましたが、その日はほとんど話を聞いてくれず…。
応援したいが、販売する気持ちが全面に出過ぎている」という指摘もいただきました。

そこからこまめに電話をしたり、小田原に行くたびにお店に顔を出したり、まずは関係性を作ることを心がけました。
少しずつですが、徐々に心を開いてくれるようになり、HINEMOSのコンセプトや造り手の想いなどの話ができるようになると、自分のお店で使うだけでなく、知り合いのお客様にもご紹介いただけるようになりました。

今ではわざわざ知り合いの箱根の旅館へ営業に連れて行ってもらえる仲になっています。

割烹屋さんに撮影してもらった写真。
今ではHPにもHINEMOSを掲載してもらっています。

 受注

アポイントにつていは、地道に営業をしていけば、お話を聞いていただけるようになってきました。
次の関門は受注フェーズ。これはどうだったかと言うと、最初はご導入いただける率が上がらない状態が続きました。

課題としては、料理長やシェフの方々との対話です。
高級レストランや高級ホテルであればあるほど、オーナーや飲料担当者がソムリエであったり、お酒の資格持ちであったり、アルコール飲料に対して造詣が深い人が必然的に多くなります。

そのような人とお酒素人の自分が対話をするとどうなるのか・・・最初は「????」で笑ってとりあえず頷くしかありませんでした…。

営業を多数経験した今では当時お会いした飲食店の方には恥ずかしい思いでいっぱいですが、「酢酸イソアミル」や「カプロン酸エチル」という専門用語が出てくるたびに、少しどきりとした気持ちを覚えています。

KUJI(PM9:00)はパイナップルや洋梨のような香りを楽しめる1杯。

とはいえ、人間わからないことを1つ1つ調べたり、実際に飲むにつれて多少なりとも成長するものです。
初めはCOOの渡辺に同行してもらい伝え方を勉強しつつ、代表的な日本酒やワインを意識的に購入したり、雑誌読んだり、飲みにいく際にあえて自分の好みとは違うものを飲んでみたりすることで味わいや香りに対して少しずつ自分なりの意見を持てるようになってきました。

また素直にわからないことははぐらかさずに、「わからないので教えてください」と伝えるようにしました。勿論伝え方次第ですが、そうするとシェフの方も大抵のことは教えてくれます。そしてここから学ぶことは本当に多いです。

これらによって、ただHINEMOSの話をするだけでなく、お店の料理と合わせるならこのお酒や、このお酒を扱っているのであれば、この銘柄が合うのでは?など一歩踏み込んだ会話が少しずつできるようになってきた感覚があります。

分とく山様など、ミシュランで星を獲得しているお店でも何店舗か取り扱って頂いています。

今はより体系的に学べるよう、今年中に利酒師とSake Diplomaの資格を取るために、現在絶賛勉強に励んでいます。

利酒師のテキスト

受注率も営業を始めたばかりの時期と比べると少しずつ上がってきました。

 リピート

アポイントの機会は比較的いただけるようになってきて、新規受注も少しずつ増えてきました。
ここで新規受注以上に重要になってくるのが、いかに継続してご発注いただけるか。
特にB to B営業では新規の営業時間が既存の営業時間に比べて3倍程度かかると言われており、いかに既存顧客にご利用を続けていただけるか、という点が限られたリソースで売上最大化を目指す上で最も重要な指標となってきます。

ここでも課題がありました。大別すると下記2つの課題になります。

①購入いただいたお店のスタッフ「全員」にHINEMOSを理解していただく
②お店への来店者にもHINEMOSを理解していただき、注文していただく

①については、12銘柄あるHINEMOSのコンセプトや味わいを覚えるのが大変ということ、またそれをどの様にお客様に伝えるべきか悩むということ。
しかもそれを営業の際に直接コミュニケーションを取っている店長だけではなく、実際にお客様と接点を持つスタッフの方も理解する必要があります。

そこでコンセプト理解のために、導入を決めていただいた決裁者だけではなく、現場の方にも試飲いただけるように提案しています。

また、実際の試飲で味わいを知ってもらった上で、接客マニュアルを活用して、「HINEMOSをお客様にどうわかりやすく伝えるか」の研修も行うようにしました。
1店舗1店舗行うのでとても根気がいる作業ですが、現場の方々に試飲してもらい、コンセプトを理解していただければファンになってもらえる自信はあるので、基本的に全ての店舗の方に可能な限り案内をしています。

12銘柄それぞれをどのようなトークでお客様に案内するかを記載しています。

②については、例えば、「SHICHIJI(7時)」とだけメニューに記載があってもコンセプトを理解していない中で、どのようなお酒なのか名前から想像することが難しい。
また、来店されるお客様の中にはHINEMOSのことを知らない人もまだまだ多くいます。

様々な店舗に営業する中で、大手ビールメーカーなどがいろんな販促品を作っていることを知りました。
一方お酒のメーカーでやっているところはほとんど見かけません。
そこでPOPやメニュー表などをお客様ごとに作成し、それを卓上に置いてもらうことで「HINEMOSのコンセプト面白そう!」と言ってもらえるような仕掛け作りを行っています。
これによりお客様からの直接注文に繋がっています。

12銘柄のメニュー表。
メニュー表は顧客ごとにカスタマイズしています。
各銘柄の味わいをわかりやすく表現したポップ

また接点を増やすという観点で、CS人材を新たに採用し、受注した顧客に対して経過から3週間後に必ず電話、2ヶ月に1回は遠方でない限り訪問すると言ったコミュニケーションを取り始めました。

導入いただいたお客様に、継続して連絡をし、課題をヒアリングし続けることは、ITプロダクトも日本酒であっても同じく重要なことと痛感しています。

またHINEMOSの取扱方法に関する取材を行ったり、Instagramで一緒にペアリングメニューを発信するなどして、お店側との接点を増やし、かつプロモーションにも役立てていただける施策なども実施しています。
お客様との接点を自ら意図した形で創出できることも、直販営業であることの強みだなと感じています。

相互投稿事例
インタビュー事例

 その他:組織体制の構築

ある程度全体像が見えてきた段階で、リスト作成〜最終的なリピート率向上までの各工程を完全に分業した組織体制をつくることで、営業効率や各自の専門性を高めるような組織をつくってます。(いわゆるThe Model型の組織体系で、リード獲得、インサイドセールス、フィールドセールス、カスタマーサクセスを完全に分けた体制を構築しています。)

ここら辺はIT業界やSaaSビジネスをしていた自分の経験が他領域でも活きたポジティブな例かなと思います。

■HINEMOSのセールスとして売上以上に重要なこととは?

ここまで売上を上げるために個別具体の課題に対して、どのような打ち手を打ってきたのかをお伝えしてきました。
月間売上も入社前と比較すると、3〜4倍程度まで上がるようになってきて、
「酒蔵直販営業による販売モデルの構築」というミッションに対しては、多少なりとも近づいてきたのではと感じています。

ではこのままただ売上を上げていけばいいのか?と言われると、RiceWineとしてHINEMOSを広めていくためにまだ大きな視点が抜けていると感じています。
RiceWineでは、「世界の日常を変える日本酒を。」というVISIONを掲げています。世界が日常で楽しむお酒の選択肢の中に、日本酒を根付かせたい。という想いを社員全員が持って日々活動しています。

これをセールスとして体現していくとすれば、「取扱店と共に日本酒の新しい選択肢を共創していく」という点が大事になってくるかと思います。
最近日本酒でも様々な料理と組み合わせて飲むペアリングが一般化されてきましたが、誤解を恐れずにいうと、日本酒=日本食に合わせて飲むものという範疇をまだ脱しきれていないと個人的には思っています。

◯共創の事例

この「取扱店と共に日本酒の新しい選択肢を共創していく」ということについて、具体的な事例があります。
2ヶ月前の3月にストリングスホテル東京インターコンチネンタル様とHINEMOSと鉄板焼きを合わせた一夜限りのペアリングディナーを開催し、総料理長がこの日のためにHINEMOSとのオリジナルメニューを創作してくれました。

6種の料理とHINEMOS 5銘柄のペアリングディナー
実は代表の酒井が挙式したホテル、というなんともご縁を感じたイベントでした。

通常ペアリングというのは料理を決めて、そこに合わせてお酒の味わいを選定するという流れが一般的です。ましてやフレンチのコースにおいて、日本酒はワインなどの中にワンポイントとして1-2銘柄が採用されるケースがほとんどです。

しかし今回のイベントでは、HINEMOS12銘柄から厳選した6銘柄に料理を合わせにいくという全く新しい形のペアリングメニューを考案する流れとなりました。
これは日本酒の新たな価値を共創できた事例として非常に興味深いと思っています。
1つのブランドで味わいが全く異なるHINEMOSという日本酒だからこそ出せた価値なのではと思っています。

その他にも、ホテルと一緒に実施した12銘柄の飲み比べイベント、おでん屋さんとのコラボイベント、中華料理とのペアリングイベントを近日中に実施するなど、日本酒の枠組みに問わられない機会を創出しています。

ホテルでの飲み比べイベント
中目黒のおでん屋さんとのペアリングイベント

これからもセールスという業務を通して、ただHINEMOSを販売するということにとどまらず、日本酒の可能性を最大化できるような仕掛けづくりを取扱店様と一緒に創出していきたいと思います。
もしHINEMOSとコラボしたい!こんなイベントの組み合わせしたら面白いなどあればお気軽にご相談ください。

ここまで長文読んでいただきありがとうございました!
最後に1点告知させてください!

弊社では、国内外にHINEMOSを広めていくために、一緒に船に乗ってもらう人材を募集しています。現在、特に下記のポジションを募集しています。

ポジション①:To Bセールス
法人(高級飲食店・ホテル・旅館 等)への営業、さらにはイベントの企画立案、実行などを担ってくれるメンバーを募集しています。

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SV候補として、複数のポップアップストアを管理していただくとともに、各ストアの売上最大化に向けた施策・VMDの提案・実行、また、ポップアップの会期中にはストアマネージャーとして現場に入り、売り場の改善・スタッフの育成・チームビルディングを担ってくれるメンバーを募集しています。

ポジション③:ストアマネージャー候補
2024年4月17日にオープンしたハラカドの店舗などをお任せするストアマネージャー候補として、ご活躍いただけるメンバーを募集しています。

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商業施設へのポップアップストア出店業務全般、新規直営店出店にかかる業務全般をお任せできるメンバーを募集しています。

ポジション⑤:マーケティングアシスタント(アルバイト・業務委託)
弊社が運営するECサイトの運営をサポートしていただくメンバーを募集しています。

ポジション⑥:デザインアシスタント(アルバイト・業務委託)
HINEMOSの
各種デザインのサポートをしていただけるメンバーを募集しています。

ポジション⑦:ポップアップストアの販売スタッフ(アルバイト)
ポップアップストアにて、時間に寄り添う日本酒「HINEMOS(ひねもす)」を販売するお仕事を担うメンバーを募集しています。

ポジション⑧:オープンポジション
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閲覧いただきありがとうございました!

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