行きたくない病に振り回される

幼稚園の2学期が始まって2週間目の金曜日。
疲れがたまった息子は、荒れるに決まっている。
よく考えれば事前に分かったはずだった。
ぼーっっしていてスルーしてしまっていた。

まず、朝バス停まで見送るのが夫でなくて私だということが気に入らず、「パパお仕事いかないで」と泣き始める。
ここでこれは雲行きがあやしいと私も気付き、とにかく夫には出勤してもらう。
直後、「幼稚園いきたくないよぅ」「バス乗らないよ」が始まった。
もっと小さいころは泣こうが叫ぼうが抱っこして無理矢理連れて行き先生に預けてしまうという手段がとれた。
だが、年少さんはもう体が大きい。そして言葉も分かっている。
便利なようでやっかいでもある。
私は本日仕事が休みのため、いざとなれば休ませてもいいし、どうにでもなると大きく構えておくことにする。

園に電話して状況を説明し園バスには間に合いそうにないことと遅刻する旨連絡する。
息子をあえて放っておく。
グズグズしつつも少しずつ泣き止んでくる。
私の横に座ってきて、「携帯のはやぶさの連結見たいよ」と言う。
YouTubeで盛岡駅で新幹線のはやぶさとこまちが連結する瞬間の映像を見せろというのだ。
息子が好きな映像は1日3つまでということにしているので、それを守るならいいよと返す。
はやぶさとこまちの連結映像、やまびことつばさの連結映像を続けて見たところで、そろそろ園に行ってみないかと促す。
喉渇いた、と言ってお茶飲んだり。朝の歯磨き出来てなかったのでやらせたり。
そんなことをしながらも、やっと行く気になってきたようで、ダラダラ支度している。

気持ちはわかるのだ。私だって学生の頃の金曜日はだるかった。

支度を終え、一緒にゆっくり園までいく。とっくに全員登園が済んでいる時間で、もはや昼に近い。
園の近くまで来るとピアノに合わせて歌っている声などが外まで聞こえている。
担任の先生に息子を預けて、力が抜けた。
今日1人の時間にいろいろやりたいことがあったのに。もう力尽きてしまった。
なぜかフラフラとマックに入って100円のソフトクリームを買ってしまう。

がんばったよ。この努力なんになるのかわかんないけど。
嫌なら休ませてもよかったけど、労力いっぱい使っちまったわい。
3才から6才ってなかなか大変な時期のようだ。
赤ちゃんじゃないから楽だと思ってたのに。
子どもと関わる時間の長短でなく、ここで子どもにがっつり向き合ってやって、そのやり取りの中で人としての基礎が作られるような気がする。
私も仕事がある日はこんなことしてられないが、こんな日があってもいいじゃないか。
きっと今日も無駄ではなかったのだと言い聞かせ、ソフトクリーム片手に帰ってきた。

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