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【読書】レッドクローバー/まさきとしか

ひ……っさしぶりの読書&感想投稿になってしまいました~~~!
暫く読書をお休みしている間に『彼女が最後に見たものは』などのヒットで、大好きなまさきとしかさんの著作が書店で平積みされるようになっていて感涙……!(TωT)

今回はそんなまさきさんの最新作『レッドクローバー』の感想を書かせていただきます!

全編を覆う壮絶な怒り。何度も繰り返される、「殺される前に殺す」というフレーズ。
だけど、誰も怪物ではなかった。そのことが、あまりにも辛いです……。
怒りは人を殺すのだ。それは、ある種の悲しみと言い換えてもいいかもしれない。
日常では有り得ないような出来事なのに、今、世界のどこかで誰かが三葉やちひろのような思いをしているのではないか。そんな感覚があります。

みんな、殺される前に殺したのだ。幸せになりたかっただけなのだ。でも、誰も幸せにはなれなかった。
私も他人に心を殺されたことがあるから。殺してやりたいと思ったことがあるから。ニュースを見て、ざまあみろと思ったことがあるから。
そういう感情が、近くにはないけれど、胸の奥底のいつでも取り出せる場所に沈んでいる感じはあります。

無自覚に人を殺すような人間が殺されたとき、ざまあみろと思う私の気持ち。そしてそれとは関係なく、彼女たちが幸せを求めた気持ち。
どちらもじわりじわりと胸に染み込んで、どうしてこんな本が書けるんだ~~って気持ちです……うまく言葉にできない。

たった一つでも何かが違っていたら……という気持ちがあるので、赤井家への連絡事項を抜き取っていた山根のババアが私はめちゃくちゃ嫌いですね!(笑)(笑えない)

「彼女」は最後、どこへ行ったのでしょうか。
幸せを願うのではなく、彼女の行方がただただ気掛かりです。


(すっごい〆切ギリギリなのですが、 #読書の秋2022 に参加させていただきます!審査は誰がするんだろう、まさきさんご本人に読んでいただけたりするのかな!?)


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