【毎日は書かないけど日記】車道側を歩きたいと思える女性に出会った
車道側を歩きたいと思える女性に出会った。
もっとありていにいうならば
僕は恋をした。
これは僕にとって進歩である。
いや、もはやこれは進化である。
僕は進化をした。
ここで一度
進化前の僕の話をする。
進化前の僕、
つまりは数ヶ月前の僕は
卒業論文を書いていた。
研究テーマは「優しさ」
優しさなんてものはないと否定する
まったく優しくない研究。
優しさの中には、
自己満足や義務感、優越感が含まれていて、
純度100パーセントの優しさなど存在しない
ということを謳った研究。
閑話休題。
そんな進化前の僕が書いた卒業論文を読み返してみると、こんな一文があった。
「女性を車から守るために車道側を歩いている男など存在しない」
僕は今、
車道側を歩きたいと思える女性に出会った。
この優しさの中には
自己満足も義務感も優越感も含まれていない。
いや、数ヶ月前の僕ならきっと
この優しさをも否定するのだろう。
この優しさに孕んだ何かを暴き出すのだろう。
けれどその研究は、あまりに優しくないし、
きっと易しくない。