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はじめましてのご挨拶

はじめまして、日晴スイと申します。
ヒナリ スイ、と読みます。

今まで自分の中に澱のように貯め留めてきた物書きしたもの、描いた絵など少しずつ外へ出してやりたいと思って、X(旧Twitter)、Instagram、そしてこのnoteを開設しました。

注意事項

自己紹介の前に、少々面倒ではありますが注意事項を記載させてください。

作品を投稿するにあたり、日晴スイの名前で開設しているSNS全てにおいて、そこに投稿された作品無断での使用・加工・転載を禁止しています。

もしもぼくの投稿作品の使用・加工・転載のご希望があれば、目的や用途をお伺いした後許可するか否か判断したく思いますので、ご一報ください。

このような世知辛いことはあんまり言いたくはないのですが、ぼくが今ぱっと思いつく限りでも著作権を無視した商業利用や、故意に目的、用途を伏せたAIへの学習素材としての利用など、個人としても加担を避けたいことが多くあるこの頃です。ご理解していただけるとうれしいです。

自己紹介のような、カレーのお話


さて、はじめて投稿する記事には自己紹介が定石とは知っているものの、ここに語りたいような肩書きや経歴のある訳でもなく。
それでもここまで読んでくださった方にはなんとなくこんなひとかな、の察せられる何かを書き表したい気持ちもするので、ひとつ短い文章を載せてみます。

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ぼくはカレーが嫌いだ。正確に言うと、香辛料がよく効いたカレーが嫌いだ。
香辛料といえば食欲をそそる、食べると力が出る、なんてよく言うが、ぼくの場合は香辛料の効いたカレーを食べることを想像するだけでげんなりしてなよなよと力が抜けていく。
第一香辛料というやつは、単体ではそれなりに単純そうな顔しておいて、基本的にやたらとブレンドされて複雑な香りと効能を生み出して襲い掛かってくるのがいけない。西洋風のお化け屋敷ににんにくと銀製の剣を背負い杭と紫外線ライトを構えて入っていったらブータが出てきたくらい情報量が多い上に、構えていても太刀打ちできない強さがある。異論は認めます。なにせ雰囲気だけで書いています。
しかし、そのくらいカレーは侵襲性が高い、と思う。それは、香辛料の効能自体から来るものだけではない。カレー、ときいて、人は何を思うだろうか。多分、カレーというワードを出発地点として始める連想ゲームは、人生の様々な場面にアクセスしては、時に思いがけない感情の揺れを引き起こす、全くもって無用心には挑めないゲームだ。安易な気持ちで始めるものではない。
カレーという食べ物が日本人のソウルフードに名を連ねている以上、そこには莫大な量の「ものがたり」が存在する。カレーは人々に無意識からその「ものがたり」を訴えかけ、時にその想いを語らせ、時にまつわる感情を突きつけ、人々の中に複雑な「カレー」というコンテンツを作り上げる。人々がカレーを食べる時、話題にするとき、想起する時、カレーはその人がカレーについてくだした評価を集積し、その人の中にカレーというコンテンツを根付かせ、そしてそれは人々の間を口伝いに共有され、ネットワークを広げ、文化として成長する。
カレーにそうさせるだけの力を付与しているのが、香辛料というやつなのだと思うと、全く舐めてかかれないどころか、畏怖すら感じるような気がしてくる。
だからぼくは香辛料について、知ろうとすることを極力避け続けてきたが、その結果シロクマ効果よろしくこのような肥大化したカレーへの想いを綴る文章を書くに至ってしまった。全く無念である。
もういっそ香辛料というものについてきちんと勉強した方がいいのではないかとすら思えてくるが、それはそれでなんか負けた気がする。香辛料について知らないままカレーに対する想いを巡らせている、というのが今のぼくとカレーの「ものがたり」としてしっくりくるから、やはりそこに違和感を感じるようになるまでは香辛料について極力知らないままでいよう。
ああ、やっぱりカレーなんて嫌いだ。

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以前にだだっと勢いで書いたものを少々加筆修正したものです。
めんどくさくてこころに細かいにんげんです。すんません。
会ってみれば案外細かくないところも多いにんげんです。悪しからず。
部屋は大抵ちらかってます。でもお花は飾ります。
やりたいこととやらないと死ぬことだけやる。

ではまた何かの投稿で。

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