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【読書歴】一億総精神疾患の時代?

おはようございます☀️
社会福祉士のぽこです。
人生の足取りを軽くして、もっと明日にワクワクするような内容を発信しています💐
「この仕事は好きだけど、精神的にしんどいな・・・」
「朝起きるのが憂鬱。1日のスタートにワクワクしない。」
そのモヤモヤを、ワクワクに変えるための気づきをまとめたブログです。


◇1億総精神疾患の時代?

今日のテーマは「精神疾患」です。
私は福祉系の大学を卒業してから、社会福祉法人に勤めて4年の間、ずっと障害分野で働いています。

福祉系の大学だったからか、学生の中にも精神疾患の診断を受けている人がいたり、実習やアルバイトで様々な精神疾患の人と関わってきました。

そんな中、精神疾患は本当に種類が豊富なのだと気付かされます。
うつ病統合失調症などの代表的な疾患だけではなく、選択的緘黙症(学校など特定の場面で緘黙=言葉を発せない状態になること)や全般不安症離人症(自分の体が自分のものではない感覚)、貧困妄想など、様々な精神症状の人と出会ってきました。

最初は「なんでも名前をつけるのではなく、曖昧に個性として受け入れる社会になった方がいいのでは?」と思っていた私。

ですが、精神症状と向き合う彼らとの関わりや、とある書籍を読んでからというもの、わかりやすく説明しやすい精神疾患名が、彼らと周囲の人々を助けてくれるかもしれないと思うようになりました。

人間、誰でも精神疾患に近い特性=性格を持っているもの。
1億総活躍社会、なんて言葉がありますが、私は1億総精神疾患と言ってもいいくらい、みんな独特な精神症状を持っているのだと思います。

今日は、そんなふうに考えるきっかけをくれた書籍を紹介します。

・精神症状304

今日紹介する書籍はこちら。

この本の冒頭には、SNSなどで起きる炎上などのトラブルは、人々が「自分とは違う人」に対して過剰反応しているからだと書かれています。

筆者は、世の中には自分と違う人がたくさんいて、その多くが名前のついた精神症状なのだと言います。

電車のアナウンスを車内で繰り返し復唱している人を見たら、あなたならどう思いますか?
「変わった人だなぁ」と思う人。
「変な人がいるな」と席を離れる人。
「危ない人がいる」とSNSで投稿したり、本人や家族にやめさせるよう注意する人。

色々な反応をする人いると思います。
それが「○○という精神症状からくる言動なのかもしれない」と気づくことができれば、印象が変わりませんか?

電車のアナウンスを復唱する人は、もしかしたらエラコリアというおうむ返しの症状が出ているのかもしれません。

この本では、世の中にたくさんいる「自分とは違う人」が、どんな精神症状を持っているのか304の例をあげて紹介されています。

「なんだか変な人」だと遠ざけるのではなく、「○○の症状なのね」とわかりやすく受け取ること。
それが、自分とは違う人に対して過剰反応しない社会を作ることにつながるのではないでしょうか。

・自分の精神症状は何か考える

また、こんな文もあります。

人に見えるものはその人が知るものだけだ。
「自分は普通のど真ん中だ」と思っている人も、実はそうではなく、もともとど真ん中の人のと存在しないということ。

本書より

自分が真ん中にいて、自分の価値観の外にいる人は変な人。
私も、そんな価値観を持って人と接してしまうことがあります。

私は絶対にポイ捨てしませんが、当たり前にポイ捨てする人がいる。
ポイ捨てする人は変な人だ!おかしい!と思いたくなりますが、その人がゴミ箱のない家庭で育ったとしたら?

「え?ゴミを入れる箱があるの?そこにゴミを入れるの?すご!」

こんな言葉が返ってくるかもしれません。

・精神症状の名前、こんなに必要なの?

この本には、304の例をあげて精神症状が紹介されています。
ということは、少なくともその数だけ精神症状が存在しているということです。
きっとその数はもっと多いと思います。

それだけの数に細かく分けて、小さな症状まで名前をつける必要はあるのでしょうか。

自分が真ん中にいるのではなく、人それぞれに真ん中があるということ。
自分の真ん中は、ある人にとっては円の外であり、時に的外れに常識はずれだったりします。

そんな自分とは違う真ん中を持っている人の精神症状を理解するためには、この書籍で書かれているような、わかりやすい症状名があると便利だと感じます。

なんとなく不調で混乱している人に、これかも?と思う病名と症状を伝えて「私が悩んでいたのはそれだ!」となれば、言葉に言い表せない気持ちを言語化するための手助けになります。

微笑み鬱、メランコリア、アパシー…
それも精神疾患なの?なんて思ってしまいたくもなるし、なんでも精神疾患として扱えばいいわけではないと思います。

大事なのは「今私はこんな状態です」と正しく伝えられることと、「あの人はこんな症状なんだ」と正しく受け取ること。

そのために、症状例と名前が明確だということが手助けになるならいいじゃないか!と思います。

ご興味のある方は、ぜひ一度読んでみてください。



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