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「育ててくれてありがとう」と他人から言われた

おはようございます☀️
社会福祉士のぽこです。

救護施設の相談員をしています。
毎日利用者と接する中で気づいたあれこれをまとめたブログです。


「みんなのこども」と言われた話


今日は、ちょっと嬉しかった話のシェアです。

先日、勤務先の施設に常駐している看護師から、突然呼び出されました。
「何かミスったかな・・・」なんてソワソワしながら会議室に行くと、看護師は心配そうな顔で「体調は大丈夫?」と聞いてきてくれました。

実はその日、朝から出血したため急遽受診のために遅刻して出勤していました。
妊娠14週に入り、少し安定してきたとはいえまだまだ不安な時期。
少しの出血でも、痛みを伴うわけではないにしても、大事をとって受診していました。

看護師は「出血したって聞いたけど大丈夫?」「無理して出勤したんじゃないの?」と心配してくださったようです。

私自身も思い切って休みを取りたかったのですが、ただでさえ新規入所やら利用者の入院対応やらでバタバタしています。

今日休んでも明日が大変になる・・・
私以外にも、体調が悪い中頑張っている職員が他にもいる・・・
お腹が痛いわけでもないし、受診結果も経過観察でいいし、今日はとりあえず遅刻で出勤しよう。

そう思って、少し力を振り絞って出勤した日の出来事でした。

しかし看護師はそんな心境もお見通しです。
みんなも大変だし・・・とか思ってるよね?でも、お腹の子を守れるのはママだけだよ!」という言葉に加えて、こんな言葉をくれました。

「私たちの老後を支えてくれる子どもを、私たちの代わりに育ててくれてるんだから!たくさん頼って休めばいいのよ!」と。

そんなことを言ってもらえるとは思っておらず、ポカンとしてしまいました。

「育ててくれてありがとう」

休んでいいよ、無理しないでね。
そんな言葉を受け取るたびに、どこか申し訳ない気持ちを抱いていた私。
みんなも大変なのに、私だけ許してもらってる・・・?なんて思っていました。
それゆえに、周囲からの思いやりを素直に受け取れないこともありました。

しかし最近気がついたことがあります。
私の周りの人たちは、夫も含めてみんな「代わりに育ててくれてありがとう」と言ってくれるのです。

「育ててくれてありがとう」という言葉。
私がよく両親や兄に伝える言葉ですが、育ててくれた家族以外に言ったことはありません。

ましてや職場の同僚なんかに、言おうと思ったこともありません。
夫にとっては「自分の子だけど自分のお腹では育てられない。ママありがとう」的な感覚なんだそうです。
また会社の同僚や上司についても「いつか私たちのことを支えてくれる存在を、育ててくれてありがとう」という理由でお礼を言われます。
福祉の仕事をしているから、社会保障の視点が強いのかもしれません。
しかし、こんなにも周囲が「自分に関係のある出来事」として私の子育てのことを考えてくれていることに驚いています。

家族という枠組みを超えて

よくよく考えてみれば、家族という血縁関係だけが支え合いの対象ではありません。
私たちは常に知らない他人に助けられ、他人のために何かをして、知らぬ間にどこかの誰かの役に立つ行いをしている。
福祉の業界の中にいると、それを余計に感じます。

職員と利用者に血縁関係はないけれど、家族のように日常を共にしています。
喧嘩もします。
社会保障費を負担する現役世代と高齢者世代に直接の血縁関係がなくても、金銭的な支援をすることで繋がっています。

家族や血縁、いろいろな枠組みがありますが、広義でいえばみんな一つのまとまりの中で支え合う存在なのかもしれません。

なんて、施設の看護師から温かい言葉を受けて考えました。





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