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日本版DBSから気づいたこと

こんにちは。
社会福祉士、精神保健福祉士のぽこです。
このnoteでは、私の心の肥料になった気づきをシェアしています。


◇無性犯罪歴証明(日本版DBS)

今日のテーマは無性犯罪歴証明について。
無性犯罪歴証明とは、子どもに関係する仕事に就く者に対し、今までの性犯罪歴を確認する制度です。
日本版DBSとも呼ばれているこの制度ですが、もともとはイギリスで始まった制度になります。
この制度がついに日本でも可決されました。
今日は、その制度について私が思うことを少し語ります。

・まず前に進んだという事実

この制度に対しては、法案が出た時点から様々な意見が飛び交っていました。
「犯罪歴はプライベートな内容だ」
「公開させるなんておかしい」
といった声もあれば
「もっと詳細に公開させるべきだ」
「かなり昔/または軽微な犯罪歴であっても公開させて、二度と子どもに関する仕事に就けないようにすべきだ」
といったより強靭な法案を求める声も上がっています。
そして、可決された今でもそのような意見が飛び交う現状は変わりません。

このような状況に対し、私はまず一歩前に進んだということを忘れているのではないかと思うのです。

・法案を一つ通すということ

正直なところ、私は法案がどのような経緯を経て、どのくらいの期間で完成するのかよく知りません。

※余談
知らないなら調べた方がいいのかな?とも思います。
しかし、知らないことを全て調べていては時間がいくらあっても足りません。
知らないことの中で、自分が気になること・知りたいことについてのみよく調べ、よく考えた上で自分の意見を紡ぎ出せればいいと思っています。

話を戻しますが、法案を一つ通すという過程を知らない私でも、それが大変なことであるということくらいは想像できます。
どんなに不十分な内容に思える法案であったとしても
大抵の場合はあらゆる人の目から見て
「うん、間違いないね」と
納得できる内容であると思っています。

しかしながら、出来上がってきた法案に対するネガティブな意見の中で
「もっとよく考えれば分かるだろう」
という内容を見ることも多いです。
私はそれを見ていつも、「ならやってみなよ」と思うのです。

・否定してもいいけど

私は別に、法案に対して否定的な意見を出すことに反対しているわけではありません。
むしろ、形として出てきた法案に対して国民が自分の意見を公表するのは大切なことです。
国民が意見を言わなければ、法案はそのまま精査されずに施行されてしまいます。
しかし、問題は意見の質です。
「もっとよく考えろ」
「なんでこんな法律作ったんだ」
多くの意見に、作り手に対する敬意が全く感じられないのがとても悲しいです。
法律だけでなく、会社の小さな決まり、学校のルールなんかにも同じことが言えます。
作った人が何を目的に作ったのか。
どんな過程を経て、誰と相談して作ったのか。
そんな背景を考えずに否定だけする意見には、私は聞く耳を持てません。
多くの人は、その法律やルールの作り手が同じ人間であるということを忘れてしまいます。
最初から完璧なものなど作れるはずがない。
だからこそ、作り手は今できるベストを尽くして、今の時点でできる最高の法律を作っています。

・最初の発言者が一番偉大

私は、会議の中で「何か意見がある人はいますか?」と聞かれた時、とりあえず一番に言葉を発するようにしています。
(状況にもよりますが)
そして、自分がそれをできない時、最初に挙手した人のことを尊敬します。
例えその意見がどんなに的外れで間違っていたとしてもいいのです。
最初の沈黙を破ることが、どれだけ大変で勇気のいることか。
沈黙を破った意見を皮切りに会議が深まります。
「その意見はちょっと見当違いじゃない?」
「それよりこっちの方がいいよ」
その意見が最終的に全く反映されなかったとしても、最初の沈黙を破ったことで会議が進む。
私は、その最初の一人になれる人は偉大な人だと思います。

会議での最初の一人になること。
形のないニーズを法律という形にすること。

その大変さを想像できる人は、どれだけ不完全な国策が出来上がってきたとしても、まずは一歩動き出したという事実に対して敬意を払うことができるのだと思います。

ということで、今日は日本版DBSから「事を動かすことの偉大さ」に気づいたというシェアでした。
それでは、また💐

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