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距離

今年も新年は日本で迎えた。もはや初日の出初詣にもこだわらず、その時の気分で正月っぽいこともするかも、な毎年だ。

我が家の基本はクリスマスは英国、新年は日本ということになっている。つまり、あっちの家族とこっちの家族の重要行事にはどちらも参加できるという恵まれた環境を、早27年続けていたことになる。

今年は、それが叶わなかった。

当然今年も英国で迎えるはずだったクリスマスは、日本で過ごすことになり、あっち風をなるべく守るための努力をし、っぽくすごすことができた。でもそれは重要なことではなくて、家族との再会ができないことの悲しみのほうが深かった。

娘はひとり、英国で学生をしているわけで、クリスマスに1年ぶりに会うことをお互い楽しみにしているのだから。”会う”の中には、クリスマスの特別な雰囲気の中、プレゼントやセールの買い物でショッピングモールへ行くこととか、和食をバリバリ作ってあげることとか、日本からの救援物資を届けるとか、習慣になっていた楽しい出来事や、親戚に憤慨したり、夫の英国人としての部分を改めて感じることとか、パブへ行くこととか、すべて含んでの”会う”なのだ。

それが叶わない今年は、日本のクリスマス風景に置かれるのが辛くて、仕事もぎりぎりまでやって忙しくしてみたりして過ごした。

昨今、ビデオ通話で会えるじゃん、とも言えるけれど、普段はそんな気もしているのだけれど、行事ごととなるとやはり実物に会いたいし、ぎゅーっとしたくなる。匂いたいというのもあるし。(笑)

行けるけど行かないのと、行きたいけど行けないの差は非常に大きいと感じた。実際は絶対行けないわけでもないのだけれど、たくさんのリスクをお互い背負ってまで会うのも又違う。まして、義父は90歳代の高齢だ。だからこそ会いたいのだけれど、だからこそ会えない。

当然だがタイミング悪くクリスマス1週間前に出した救援物資EMSはまだつかない。予想していたので、まあ、近々つけば良い。

表題の写真は、スナチャ(SnapChat)のMAPで、娘と私の距離感を感じるもの。拡大してしまえばとても近くに見えるけれど、元の寸から娘へたどり着こうとすると、中国やロシア、ヨーロッパなどをずーっとスクロールしなければ行きつかない。

その距離10000キロなのである。この数字がその距離間をさらに深いものにさせる。昨今、飛行機の発達で、そんなに遠くはないような気になっていたので、改めて行けないとなると、その距離間は半端ないものになる。

わりと家が好きな人なので、家食べ家飲み、引きこもり生活もあまり苦にならないので、そういった意味でのコロナの影響はないが、やはり唯一英国へ行けないというところで影響を受けている。

そんなことを想う2021年新年なのである。

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