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建築探偵探偵桜井京介京介シリーズを読み終えた話「ネタバレ無し)。
長かった。一巻平均600ページぐらいあるシリーズを15巻。
終盤は700ページ超えも当たり前で、正直持つ手が疲れたほどだ。
読みながら割とどんよりする話が多く、読むのがしんどくなるときもあったが、それでもここまで読めて本当に良かった。
なんだか晴れやかな気分である。
建築探偵桜井京介シリーズは、洋館や和洋折衷の建築の謎を解くシリーズである。
登場人物の過去が重いものが多く、児童虐待の話も中盤から増えていくので、苦手な人には割と注意だ。
しんどい話が多い割に、先が気になって読んでしまうのは、登場人物がとても魅力的だったからだ。
ものすごくイケメンで頭脳明晰、無愛想で仏頂面の探偵役を務める建築研究家の桜井京介。
事情があって、彼に拾われた同然の天真爛漫な少年、蒼。
ガタイが良く髭面で、誰よりも人情家の深春。
イケオジな大学教授なのに、喋るとべらんめぇ口調な神代教授。
何より探偵役の桜井京介の経歴が謎で、それを知りたくてずっと読んでいたまである。
最終巻とその前で、ようやく謎が解けてスッキリしている。
ミステリー好きにお勧め出来るかというと、人を選ぶというか、万人にお勧めはし辛いかなという感覚だ。
建築に絡めたミステリーは見事なものも多かったのだが、途中から登場人物の過去などの話が多くなり、ミステリーかと言われると少し疑問でもあった。
あと、後半から霊能力者やら催眠術を使うセラピストやらが出てきてしまい、それが有りならなんでも有りでは!?になってしまったのも残念だ。
ただ、登場人物は本当に魅力的だし、この分厚さで15巻読んで来て良かったな、と私は今とても満足している。
このシリーズは膨大なスピンオフや番外編が出ていて、そちらに手を出すかは少し考え中だ。
とりあえず後日談が載っているらしい本は読んでみようと思う。
なかなかの膨大な量だが、最初の巻「未明の家」を読んでみて、合うようなら是非完走してみて欲しい。