夏空
聞こえるのは 寝息とエアコンの音
東向きの窓には 光だけ
11時の太陽は ずっと上のほうにいて
外壁を焼いているころ
終われるばかり
時計の針 カレンダー 年齢
長く 疲れを重ねてきて
落ち着かない気もするけど
広がる青空 入道雲
よく知っているはずなのに
初めて見るような
今まで どこにいたんだろう
「座ってていいよ」の本音がどういうものか
人の数だけ違ってる
今なら そんなこと わかるのに
そのままでもいいのに
10階の網戸で 休む蝉
これからどこへ向かうのかな
どの木もずっと下
今まで どこにいたんだろう
仰向けで安らかな
命が隣で眠っていたり
気持ちを知りたい人がいる世界が
現実にあると思ってなかった
広がる青空 入道雲
毎年 そこにあったはずなのに
初めて見る明るさ
わたしは 誰だったのだろう
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2021年度に創作した詩
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