
「ヤマアラシのジレンマ」という距離感
こんにちは、日向たかしです。
「ヤマアラシのジレンマ」という言葉は周知のとおりだと思います。
近づきたいのに、お互いが傷つけてしまうという矛盾
互いに近づこうとするヤマアラシが、近づきすぎると双方の針で相手を傷つけてしまうという矛盾なのです。
このジレンマは、人間関係にもそのまま当てはまります。
ドイツの哲学者ショーペンハウアーによって提唱され、後に心理学者フロイトによって、人間関係における距離感の葛藤をテーマとして知られている概念です。
親密になりたい、支え合いたいという気持ちから相手に歩み寄ろうとすることは誰でもあるはずです。
でもその行き過ぎる行動が、逆に相手を傷つけたり、驚かせてしまい、引かれてしまうことはありませんか?
または逆に、自分に近づいてくる相手に対して、無意識のうちに自分の「針」で相手を拒絶してしまうこともあ心当たりはありませんか?
なぜ人は近づくほどに傷つけてしまうのか
誰かに心を開きたい、近づきたいと思うのは自然なことです。
しかし、その気持ちが強ければ強いほど、相手に「自分を理解してほしい」という期待を押し付けてしまうことがあります。
その結果、自分の言葉や態度が知らず知らずのうちに「針」となり、相手を刺してしまうようなこともあるのです。
また、相手が自分に近づいてくるときも、無意識のうちに疑念や恐怖心から防衛反応が働き、自分の「針」を立ててしまうことがあるでしょう。
それは相手にとって拒絶と受け取られることもあり、関係がぎくしゃくしてしまう原因になりかねません。
自分の針に気づいたとき
そもそも、双方に存在するはずのパーソナルスペースをバグっていた自分
自身
長年このジレンマ「他者との距離感」に非常に悩み続けていました。
※パーソナルスペースについては分かりやすい記事がありましたので⏬️
支えが欲しいと思う一方で、他人に近づかれると無意識のうちに身構え、自分を守るために言葉や態度で「針」を立ててしまうことが多々ありました。
「分かってもらいたい」の一心のあまり、近づきすぎる。
相手が嫌になっているのにも氣づかず
「どうせ分かってもらえない」ならと
突き放すような言葉を口にしてしまったり、良くない態度で接してしまう
やがて、相手を傷つけ、自己嫌悪に陥り、最終的には自分自身を孤独に追い込んでいたのです。
相手を傷つけず、傷つけられない距離感を探る
誰もが思う永遠の課題かも知れませんが、この矛盾を乗り越えるために必要なのは、まず「自分の針」に氣づくことではないでしょうか?
幼少期の頃から根付いてしまった、良くない癖と理解しているのでやむを得ません。
そのような、過去の大きなトラウマが起因していることが理解できている現在
以下の3つの意識をしました
1. 自分の防衛反応を認識した
相手に近づいているとき、無意識のうちに立ててしまう「針」に氣づく
まずは「自分の立ち位置」を再確認する
これは過去のトラウマや、恐れからくるものだということが明白だからです。
・機能不全家族環境が故に、共依存の関係になっていた背景
・「良かれと思って」近づきすぎて、結果的に不快な思いをさせていた
2. 自分の針を立てない工夫をした
相手の言葉や行動を、素直に受け取る意識
「こういう意図があるのではないか」と深読みしすぎると、不要な防衛反応を引き起こしてしまうから
・最悪、あからさまな拒絶だったり
3. 相手の「針」にも寛容になる
相手もまた、自分を守るために針を立てていることがあるでしょう。
それを攻撃と捉えず
・相手も自分と同じように不安を抱えているのかもしれない
と考えるなど
ヤマアラシのように少しずつ近づく
諸説ありますが、ヤマアラシは、一度に急接近するのではなく、少しずつ距離感を探ることで寒さをしのぐと言われています。
同じように、人間関係においても、一気に相手と近づこうとせず、少しずつ信頼を積み重ねることが重要なことのはずです。
最後に
その「針」は、自分を守るために必要なものと理解しています。
それ自体を無理に立てたり、隠そうとするのではなく、適切にコントロールすることで、相手との距離感を調整する道具として
人間関係は複雑で、一筋縄ではいかないものです。
相手(他者)の行動はコントロールできませんから、自ら少しずつ歩みより、寛容になることで、安心感を得られるものと信じています。
永遠の課題かもしれませんが、少しずつ、無理のない範囲で、双方にとって「心地よい距離感」を大切にしながら、そして孤独にもならずに、他者とよい関係を築いてゆきたいと思いませんか?
「自ら、針を立てなければ、相手も針を立てないのであろう」
今回も最後までお付き合いくださりありがとうございました🍀
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