鳩と爪とポテト


1/8の日記

夜に帰るつもりだったけどうまく眠れそうだったからそのまま彼女の家の屋根裏で寝た。


屋根裏で眠るのは眠れない時はとことん眠れないのでその時は潔く自宅に帰って眠るようにする。

するとものすごく彼女は怒るけど自分にとって『うまく眠ること』が日々の生活にどれだけ影響力を持つものなのかをこの数年で本当に熟知しているのでそこだけは譲れないひもにーと。

朝はぐうたらして過ごした。

世間では緊急事態宣言がどうのこうのと大変そうで遠くに遊びにもいけないみたいになってる。


2人でバトミントンラケット持って散歩がてらご飯を食べに行く。

いつもの公園が閉鎖されていたから駅まで行ってマックでハンバーガーセットを買って近くの河原で食べることにした。

もうこの一年で何回この河原来てんのやろってくらいたくさん来たけど僕は本当にこの場所が好き。空がめちゃくちゃ青くて川が穏やかでのどか平和でいろんな発見がある。

おとといテレビで見た「家着いていっていいですか」に出てたマック中毒の太ったオタク君みたいなのを見てたら無性に食べたくなったのがマック。
食べていて思ったけど大人がマックを食べるとき本当の動機は「美味しいハンバーガーを食べたい」ではなく、「こんなジャンキーなもん食ってるぜ自分♪が〜〜はっはっはっはっは〜〜!!」
ってな感じでストレス発散になるからそれが本質的には9割くらいな気がしてならない。

彼女は仕事で嫌なことがあると無意識にマックのハンバーガーとコーラを食っている。


河原で食べてたら幼稚園児が集団で散歩に来てた。可愛いかった。執拗に彼女があざとく「かわいい」ってほんとに100回くらい隣で言ってて何故かちょっとしつこいねんってなる。

そのあとサンマルクカフェで僕がキャラメルパフェ食べて彼女はほうじ茶ラテ飲んでた

カフェの店員が可愛くて萌えた。

パフェがべらぼうに美味しかった。
サイコー。

ちんもく


沈黙。


爪の話になった。

つめ


爪、爪、爪、、、、


彼女は爪が極端に短い。
初めて会った時から気づいてはいたけどデコボコって感じ、、、、

テーブルとかに手置いてて見ようとするとドラえもんみたいに手丸めて隠しててかわいい。

噛んじゃうって言ってた。

子どもやん。

噛んじゃうから伸びてこないの。
だから家にも爪切りないの。
きらいになった?えぇ〜ん、しんぱい、

みたいなこと言ってた


足も噛んじゃうの?って聞いたらニヤニヤしてて面白かった。

「咬爪症」

っていうものだと最近こっそりネットで見つけてわかった。

子どもみたいな癖。
とかいうかわいいものだと思ってたけど調べていくうちにだんだんそういうものでもないらしくいわゆる、幼少期の愛情不足が原因で大人になっても治らない人が多いちゃんとした心理的病気なんだとか。

愛情不足。幼少期の、、。

めちゃくちゃあたっとるやんけと、、、


「ひもくんがいる時は大丈夫だけど
いないと寂しくて口に手が行っちゃう」って不安そうにぶつぶつなんか言ってた。


ぶっちゃけずっとそんな事は知ってたけどお互い暗黙の了解で触れない話題が2人には多い。気がする。けどそういうとこがなかよしのポイントなんだと思う。

お母さんににも言われるの?って聞いたらよく言われるって言ってた。

この子の親が原因なの親知らねえんかいと

なんか時々無性にすげー可哀想になる。

本当になんというか格差社会じゃないけど人と人って生まれる環境にあんまりにも落差ありすぎやろと。そんなん生まれた時から不利なやつもうどうしたらええねんと、、


でも彼女に対しては全然気にしてないし全然知ってたとか全部受け入れるよとかかわいいよとか言ってたひもにーと。

こいつもこいつで自分の心どこにあんのか分かんなくなってきちょるな

でも彼女のたどってきた人生みたいなのを最も象徴しているのが爪だと思う。
象徴してる。
凸凹で短くて頼りなくていつも隠されて、、


口からはどんな綺麗事も言ってたけど
正直色んなことが重なってパフェ食べながら思った、ここが正しいと思って突き進んでた道もいつのまにか行き止まりになってる感覚。

難しいもんであの子といたらでもやっぱあっちの子はここがよかったってなってこの子といたらこの子はここがなぁ〜ってなる

まぁでも全部含めて全然かわいいけども

テレビでパラサイトやってた

相変わらずすごかった。

筋トレとマインドフルネスをしっかりやって偉い。

マインドフルネスは呆然と15分呼吸を意識するっていうよりも

まじで!この!一回分の!呼吸に!超意識向ける!!
くらいの感じでやると本当にうまくいく。ようになった。


夜に食べた甘酢鳥煮込みがぜんぶに染みた

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