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呼びかけの唄の世界を知ると優しさが育ちます

「呼びかけの唄」という言葉を聞いたことはあるでしょうか?
呼びかけの唄とは、人間以外の動物や植物などと話をするときにうたう唄のことです。


植物と歌うなんて急にどうした?と思っているかもしれませんが(笑)子どもはアミニズムと言って全てのものに命を感じる情緒発達を持ちます。
それは後々、薄れていくのですが光が動いたりすると怖がる子がいます。
それはそこに動く意味を感じてしまったりするんです。
風のことを「かぜさん」と言ったり、うんちにすらバイバイしたり、このような言動はアミニズムの特色の1つです。
アミニズムにはもう一つの見方があり、周りの全てのものが自分と同じ考えを持ち、同じ意識を持ち、同じように感じているという”自己中心性”でもあります。

※検索して調べると宗教的な思想でアミニズムを解説するページが多く出てきますがここで私が行っているのは心理学的なアミニズムなのでお間違えのないように。

話は戻って、呼びかけの唄では自然物に向かって
歌うことで自然と語り合う言葉の役目を担います。自然に向かって呼びかけて遊び、自然を学ぶことで心を育てると言われています。
自然と唄を通して触れ合うことで自然を感じられるようになるのです。

では具体的に自然を感じるとは・・・

①あるものを「ある」と存在を感じる心が命の尊さをわかるようになります。
②存在を感じながら接することでやさしさ、思いやりが育ちます。
③存在があることへの感謝・ありがたみを理解するようになります。
④言葉だけで左右されず、心を感じられる子になります。
この4つが呼びかけの唄の目的・ねらいに
なるということです。支援計画・保育計画に記入する理由づけになります。

それでは実際に呼びかけ方を見てみましょう。
きっと皆さんも知っているはずです。


(夏)てるてるぼうず てるぼうず
 あしたてんきに しておくれ

(夏)ゆうやけ こやけ あしたてんきに
なあれ

これは空に向かってうたっています。情景が浮かぶでしょうか。自然の中には動物がいます。動物への呼びかけもあります。

(すずめ)ちゅんちゅんちゅん

(ひよこ)ぴよぴよぴよ

(にわとり)こっ こっ こっ

(うし)もうおー

難しく考える必要はありません。皆さんの知っている鳴き声と同じです。子どもは動物の真似をして遊びます。
先ほど紹介したアミニズムと同じように子どもも自然の気持ちになって、なりきるのです。

こんな風に遊んでいると玩具なんていらないんじゃないかと思ってしまいます。こんな優しい遊びが人の心を察する力になったり環境を大切にする行動につながります。

なぜ、自然と触れ合うと人が癒され優しくなれるのか。実際に子どもたちと一緒に呼びかけをすることで気付くこともたくさんあるはずですよ。

言葉をうまく発せない重心の子もこのような遊びで心が育ちます。
障がい児保育や養護学校の教諭の方にもおすすめです。

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ヒミズ
お掃除係の実習を体験した保育士さん、きちんとした指導・教育を受けられずも頑張る支援者さん…など現場に困り感を持っている方へサポートすることで、子どもたちに還元されるものがあるのではと信じています。よろしくお願いします。