【コーヒーエッセイ】〜おいしいコーヒーを淹れたい!〜
「おいしいコーヒーを淹れたい!」
その気持ちからすべては始まる
ミルを カリカリといい音をたてながら
豆を挽いてゆく
もうすでにいい香りがしている♪
「このフレーバーを一杯のコーヒーに
閉じこめたい!」
期待に胸がふくらんでゆく
豆の焙煎度合いでお湯の温度を変え
全体にまんべんなくお湯を注ぎ
蒸らしてゆく
ぷくぷくとしながら膨らんでいる
まるでハンバーグのよう♥
ぷくぷくがおさまってから
小さくゆっくりとお湯で円を描いてゆく
小さな音を立てながら
サーバーへとコーヒーが落ちてゆく
部屋中にいい香りが漂ってゆく
ハンバーグのようなその膨らみが消えぬよう
次のお湯を注いでゆく
まるく まるく 円を描きながら
「美味しくなーれ♪」
心でつぶやいている
ハンバーグのようなおいしそうな見た目
サーバーへ落ちるコーヒーの心地よい音
あたりに漂ういい香りに包まれ
悩みなんて どこかへ吹っ飛んでいき
心の中はコーヒーのことで
満たされてゆく
ハンバーグの膨らみを消さぬよう
もう一度くるくるさせて
後はサーバーに落ちてゆくのを
じっと待つ
あっためたスプーンでかき混ぜて
お気に入りのマグカップに注ぐ
丁寧に 丁寧に淹れた最高の一杯
「いただきます」
口の中に広がるフレーバーに
「おいし~い!!」
思わず笑みがこぼれる
感覚を集中させて
一つ一つのフレーバーを感じてゆく
丁寧に淹れた一杯を
じっくりと味わってゆく
30分ほどかけてゆっくり飲んでいくと
時間とともに味わいが変わってきて
時にクリーミーさを感じることもできる
おいしかった〜♪
素直な心の声が聞こえる
おいしさに感動し
ちぢこまっていた心も
いつの間にかほぐれていった
なんて幸せな時間
それは
「おいしいコーヒーを淹れたい!」
すべては その思いから始まっていく