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いま、ここに住んで、気づいたこと
この一年、私にしては、出張が多かった、出張、なんて言っても、直接クライアントさんに会いに行く、というようなものではなく、勉強しに行っていたのである。
その中で、私は大きく気づいたことがある。
昔、絶対に認めていなかったことなのだし、そんな風になっているとは思っていなかったことである。
今の場所に来た頃、最初、どうしようもない想いを抱えていた。価値観は全く違うし、コミュニケーションの仕方も全然違う。
たぶん地方から都会に行くのより、ある意味、都会から地方に行く、というのは、ある意味価値観を、単一的にしなければいけないという意味では、それは適応としては、かなりハードルが高いに決まっている。
最初は観念したのである。ここで生きていかなければならないのだから、もう、ここで住むことにしたのだから、徹底的に合わせよう!ほかの場所に恋々とするのはやめて、この場所の魅力を発見することにしよう!と。ある意味決意に似ていた。子供たちのために、というのが大きかったような気がする。母親なんて、子供のためになら、たいていのことは、あきらめも含めて、自己犠牲に偏りがちである。
しかし、一年ほど、あちこち、特になぜか、自分に関係のある場所での勉強会が多かったので、本当にあちこち出掛けた。もちろん初めての場所もあった。その中には、ほどほどの都会も。生徒たちが大学生になるために、出掛けて行ったり、受験してきたりした土地もあった。
空港から車を走らせて、家に、あるいは教室に戻ってくる。よそに行けて、ああ、楽しかった、とはならない。いつも目的のある旅だし、何かしらの衝撃もある。平穏な気持ちで帰ってこれたことなんて、皆無に等しかった。でも、行くたびに、自分が、何かしら変わっているのがわかった。今回は、帰ってきてから、やっとしばらく気がもめる、ざわつく、ということもなく、ただただ事実に向き合って、勉強してきた内容を実践している自分がいる。聞きたくない話は聞かなかったことにしている自分に気づきもしている。だいたいきれいごとで生きていきたい性分である。甘いとは知りながら・・・。
しかし、いつものことながら、帰ってくるごとに、なんとも言えない安らぎと、ホッとした感じがあるのが否めない。
車で行ったときには、日本海が見えるとホッとするし、空港からだと、広い道路を走るとホッとする。
慣れたも何も、ここが一番、の自分になってしまっている。
時というのは不思議なものだ。
最初は、もう戻れない自分に、まるで負け惜しみを言うように、ふるさと大阪を否定していた。そうしなければ生きてこれなかった。
申し訳ないけれど、今は、無理しているのではなく、心底、こちらの方がいいのである。どこか、都会の方が、落ち着かないもののあるところになってしまっている。
もしかしたら、一年間の、あちこちへの移動は、私に、今、いる、ここ、という場所との関係性を実感させてくれるものだったのかもしれない。
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