「BAR こてっちゃん」で心の荷物を下ろしませんか?オープンに至った想いが素敵すぎた
こんにちは。Webライターのひまりです。
ライターとして時々X(旧Twitter)で発信しているのですが、フォロワーのこてつさんが2023年9月30日にBarをオープンしました。
Barをオープンされた場所は、神奈川県横須賀市安浦町です。
「BAR こてっちゃん」オープンします!!
私がこてつさんの存在を知ったのは、2年前だったと記憶しています。
真面目でしっかりされている反面、ちょっぴり天然の愛され要素が見え隠れして......フォロワーさんから愛されまくっている方だなーというイメージです(笑)。
「お酒好き」というのはツイートから察していましたが、Barを開かれたときは正直びっくり。
経緯が気になったのでZoomで「お話聴かせてくれませんか」と打診したのが、本記事作成のきっかけです。
こてつさんとは
こてつさんは、2019年から「こてっちゃん」という名前でブログをしており、ウイスキーや日本酒を中心としたお酒に関するエピソードを発信しています。
これは、「BAR こてっちゃん」が大切にしてることです。
お客様がBarに求めるものは「落ち着いた雰囲気」「質の良いお酒」「バーテンダーとの会話」などさまざまですが、こてつさんが提供しているのは何でしょうか。この場所に込められた想いを紐解いてみます。
学童の先生からBarオーナーへ
ーーBar立ち上げの前は何をされていたのですか。
私はかつて学童で働いていました。精神的に苦痛を感じることが続いていて、ついに限界だと思い辞めることにしました。子どもたちは大好きだったので、非常に残念でした。その後、一年間は働かずにただ息をしているだけの生活を送っていたんです。
ーー人生の転機だったのですね......。なぜBarだったのか気になります!
当時、X(旧Twitter)を通じて多くの人々と交流していました。あるときお酒好きな僕にフォロワーさんから「Barを開けばいいのに」と言われたことがありました。自分の状況を変えるにはどうしたらいいのか真剣に考えていたので、Bar開業が気になり始めたんです。
フォロワーさんの一言が転機に
ーーBarを開くのは勇気がいる決断だったのではないですか。
最後の一押しになったのは、あるフォロワーさんからの言葉でした。
ーーとても温かくて背中を押される言葉ですね。
フォロワーさんの中には、僕がひどい状況のときに何度も嫌がらずに話を聴いてくれる人もいたんです。僕は自分のBarを開くことで、苦しい思いを抱えている人々が少しでもリラックスできる場所を提供したいと考えています。
内装リフォームからスタート
ーー内装リフォームから始めたのですか。
もともとは居酒屋の雰囲気だったので、理想の空間にしたくてリフォームしました。異空間のような場所で現実を少しの間だけでも忘れられたらいいなあ、なんて思っています。
ーー外からだと中が見えないのも理由があるんですよね。
中に入ったときにお客様が落ち着けて、「心の中のモヤモヤを吐き出しやすい空間」を意識しています。内装に多少コストをかけてでも理想の空間を作りたかった。
素敵な時間を過ごしてほしいですし、僕自身もお客様との出会いのなかで経験を重ねていきたいという思いを込めています。
大学があるこの町で
ーー横須賀市安浦町を選んだのには理由があるのですか。
学生が気軽に来られるBarにしたいと思い、大学がある町を選びました。僕自身、学生時代に悩んでいた時期があり、抱えたものを吐き出せる場所を作りたいと考えていました。
ーー悩みってなかなか人に話せず、深刻になってしまうときがありますよね。
はい。誰かと話すだけでも、心が少しだけ軽くなると思うんです。学童の先生をしていた頃から、人は誰かとのつながりを持ち続けることが大切だと考えていました。でも年々、子どもたちが想いをうまく伝えられず、ため込む人が増えているように感じています。子どもたちや学生さんに関わらずですが、僕に何かできたらいいなと思います。
アクシデント続出の初日
ーー初日はアクシデントが続出したのですか。
初日はほぼ満席の状態で、とにかく提供しなければと焦っていました。包丁で指を切ってしまい、痛みは感じなかったものの、バンドエイドも救急道具もなく......。知り合いのお客様が心配してくださり、部活の後輩からバンドエイドを貰って助かりました(苦笑)。
ーー痛そうですね......。他にも何かあったのですか。
お客様にハイボールを提供した際、急にグラスの底が抜けてしまいました。冷やしすぎて割れたのか、一気に氷で冷えたのか原因は不明ですが、呆然としてしまいました。
旅から生まれたレシピ
ーー旅行好きが高じて生まれたレシピもあるんですよね
「ウフマヨ」は大阪で見つけました。ゆで卵にマヨネーズソースがかかったもので、フランスのビストロでは定番の前菜です。お客様からは、お洒落な見た目を気に入っていただけています。
あとは福岡のコンセプトカフェからインスピレーションを受け、お高めのシロップを使った「白い」クリームソーダも提供しています。
ーー美味しすぎて何度も飲みたくなる味でした!女性やお酒が苦手な人にも好まれそうです。
ノンアルもあって、昔懐かしいメロンソーダを少しお洒落にした味だとけっこう人気です。
ーー青いハイボールも旅先で見つけたのですか。
たまたま訪れたお店で出会った「輪島ハイボール」のアイデアも、オープンした日からメニューに取り入れています。輪島旅行に行ったとき入った居酒屋で「輪島ハイボール」ってなんだろう?って思って頼んでみたら、綺麗な青色のハイボールが出てきてびっくりしたのが思い出に残っていて。
ーーそういえばクリームチーズのおつまみも提供していますよね。
クリームチーズ豆腐も旅先で出会った一品です。クリームチーズ豆腐にわさびと醤油を合わせています。あとはクリームチーズとそぼろを合わせたものも提供しています。ひと手間かけて作っているので、提供している日はぜひ食べてほしいです。
ーー最近のおすすめは何かありますか。
今は牛すじとろろがおすすめです。数年前に福岡の居酒屋さんで食べた一品で、「え?牛すじにとろろって合うの?その上ポン酢?」とびっくりして食べた思い出のメニューです。
カクテルの女王「マンハッタン」の研究
【カクテル】カクテルの女王!マンハッタン
ーーカクテルの女王「マンハッタン」を研究しているんですか。
マンハッタンは、研究され尽くしたカクテルです。旅先で飲んできた経験を活かし、ベースのウイスキーやスイートベルモットとの相性で味が変わることを楽しんでいます。
ーーお店によって味が違うんですよね。
香川のBarで飲んだマンハッタンがよく冷えていてアルコール感がなく美味しかったため、試しているところです。アルコール感を出すべきか悩んでいますが、中間の味わいもよいかなーとか。
気軽に立ち寄れるBarにしたい
ーー「BAR こてっちゃん」をどんな場所にしたいですか。
そっと心の荷物を下ろせる場所にしたいです。Barは敷居が高いと思われがちですが、気軽に訪れてほしいと願っています。また町の子どもたちが大人になって「気になってました」とドアを開けてくれることも夢のひとつです。
ーーBarの楽しみ方を知ると世界が広がりそうです。「BAR こてっちゃん」では、どのような体験ができますか。
僕は心遣いが行き届いているかを大切にしています。常連さんだけでなく、初めて来たお客様も居心地がよい場所にしたいです。そのために、なるべくお客様と話せる時間を作ったり、メニューにエピソードを入れたりして、暇をしないように工夫しています。
ーー初めて入るお店は緊張しますもんね。
そうなんです。なのでうちではお店のルールは一つだけです。それは「人の悪口は言わない」ということです。
癒されたい夜に訪れたいBar
私も先日、「BAR こてっちゃん」にお邪魔しました。
退屈しないようにとメニューには、お酒のうんちくが書いてあって面白かったです。
おつまみやドリンクを提供するときも、旅先でのエピソードを交えてくださり、なんだかこてつさんと一緒に旅をしている気分になります。
他県ではこんなおつまみがあるんだと発見もありました。
余談ですが、「BAR こてっちゃん」の看板はちょっぴり変わっています。
こてつさんのご経験からくる思いのこもったメッセージが書かれていて、つい読んでしまうんです。
ご自身の辛い状況を打破するための選択が、そっと誰かを包み込むようなやさしいお店を誕生させました。
「BAR こてっちゃん」では、少しでも癒されたり前向きになったり、一人じゃないんだと確認できたりする。きっとそんな方を増やしていくんだと思いました。
「BAR こてっちゃん」の情報
🌑店名:BAR こてっちゃん
🌑住所:神奈川県横須賀市安浦2-9ラグーンFM103
🌑最寄り駅:京急線 県立大学駅(約徒歩5分)
🌑営業日:木・金・土・月
🌑営業時間:18:00~25:00
(早閉めの日あり。月・木は23:30、金・土は24:00に閉めることが多いようです)
🌑席数:6席
(遠くからお越しになる方は、InstagramのDMからご連絡しておくのがおすすめです)
🌑Instagram :https://www.instagram.com/yokosuka_bar_kotecchan
※キャッシュオンリー
※店内禁煙