フリーペーパーが好き=出版社、ではない
「将来は出版社に行くの?」
これだけ普段から「フリーペーパーが好き」「フリーペーパーを作っている」と言っていると、言われることがめちゃくちゃ多い言葉です。
そして結論を言うと、出版社には行きたくないです。
以前、なぜフリーペーパーが好きなのかについて投稿した時「人が今まで見ようとしてこなかったもの、誰も話題にあげないもの、都合の悪いもの。そんな”石の下のナメクジ”を掘り起こすような企画が輝ける世界だからです」と書きました。
そして、この時引用したのが竹村さんのツイート。
竹村さんの言葉をそのまま使ってしまうと、出版って本来、光の当たらないところに光を当て、価値だと認められていないようなものに価値を与える。そんな機能もあると思うんです。
ですが今の出版業界に目を向けてみると、「ホリエモンが今きてるからホリエモンの本を出す」など、強いものをさらに強くするような出版ばかり。
実際の編集者さんに話を聞いてみても、本が売れなくなった今、弱きを助ける出版はも余裕がなくてできない(本当はそっちがしたいんだけどね…)とおっしゃっていました。
前置きが長くなりましたが、私が出版社に行きたくない理由は、「強いものをさらに強くする出版ではなく、光の当たらないところに光を当て、価値だと認められていないようなものに価値を与える出版がしたいから」です。
昔から教室のすみっこで絵を描いていたような私は、クラスのリーダーより、すみっこで静かに本を読んでいる、そんな人にスポットを当てたいのかもしれません。
「お金にはならないけど、作りたいから作る」
「この人無名だけど、話を聞いてみたいから聞きにいく」
広告費を募らず、完全な自腹で発行するフリーペーパーほど、本来の出版の機能だけが純粋に残っていると思うんです。そんな「純粋な熱量」で作る深く愛情のこもったコンテンツは、儲けを目的としないフリーペーパーの世界ならではだと思います。
…そんな感じで色々考えていると、フリーペーパーを作るのが好き=出版社 は必ずしもイコールではないわけです。
こんなことを強く思うのって子供なのかな…と考えることもあるし、いろいろ難しいところはあるけれど、
私なりの理想の出版のかたちを追い求めていければなあ、と思います。
ちなみに
フリーペーパー専門書店ONLY FREE PAPERで店番する中で「なにそれ」ってなったフリーペーパーを随時つぶやいてます。自信を持ってレコメンドしているので、よかったら見ていってください〜