たくさんの言葉を持ち、主観的に生きる。
いま、僕の中で Twitter がアツい。
もしも日々の生活に飽きを感じているなら。
もしも先の未来に希望を感じられないなら。
本を読み、Twitterを開き、言葉に触れよう。
もっとたくさんの、様々な言葉に触れよう。
やがて、主観が生まれ、欲望が育つから。
* * *
ぼくは、4年前くらいから本を読むようになりました。多い時期で月に15冊くらい読むことも。(2日に1冊ペース)
それまではスポーツ選手の自伝本をたまに手に取ってみるくらいでした。半年に数冊読む程度。
今のように本を読み始めたのは、たしか就活が終わった頃だったと思います。暇つぶしにと入った本屋さんで、ある友人の言葉をふと思い出したことがきっかけでした。
「本はいいよ。本を読めば、著者がたくさんの時間とお金をかけて得てきたものに触れられるんだ。」
本を読み始めると、たしかに面白かった。自分の知らない世界がそこにはあって、想像や夢が広がった。
そんな世界を見せてくれる著者たちは、まるで別世界にいるような人たちに思えた。
− 著者も、僕らもおなじ住人同士。
旅をしている今は、読みたい時に本を読むという生活はできません。それでも、お気に入りの本を2冊くらいカバンに入れています。たまに、図書館に立ち寄って気になってた本をさくっと読んだりもします。
最近読んだ本は、これ。
本文を読み終えてあとがきの最後に書かれた著者の名前と見たとき、どこかで見かけたことがあるような気がした。
そのあと、いつものように何気なく[※1]note. を開くと同じ名前がタイムラインにあった。
そうか、前にフォローしてたっけ!
インターネットやSNS、note.というサービスのおかげで、著者の存在を身近に感じられた瞬間でした。
そういえば、こんなことが前にもあったな〜。
ヒッチハイクについて卒業論文を書いた時のこと。
ヒッチハイクをメインに扱う論文をあまり見たことがなかったし、先生に相談した時も研究・論文としてまとめるのは難しいと何度も言われました。
そこで、なんとか糸口を見つけなければと資料になりそうなものを一から探し、読み漁りました。バックパッカーや旅行者心理に関する論文から、ヒッチハイカーが執筆した自伝本まで。インターネットや知りあいを頼って、話を聞けるヒッチハイカーを探したりもした。
そうやってたどり着いた中に、本『ヒッチハイク女子、人情列島を行く!』とHP『日本ヒッチハイク協会』があった。その本には著者のFacebookアカウントが載っていて、協会のHPにも問い合わせ先が載っていた。そこで、どちらも連絡をしてみました。
「ヒッチハイクについて卒業論文を書いてます。
お話を伺えませんか?」
すると、どちらも本の著者と協会の代表者の方から連絡が返ってきた。仕事の合間にランチやお茶をしながら話を聞かせてくれました。
正直、この時は「本当に会えた. . . 」と驚きました。
最近では、西野さん(キンコン)の本についてTwitterで呟いたら、発売前にもかかわらず原稿を送ってもらえたなんてこともネット上で起きていた。
『革命のファンファーレ 発売前 の原稿をキングコング西野さんから頂いたお話』
こうしてみると、著者は本の中だけに存在する別世界の人ではなくて、人として世界のどこかで生きているということになる。当たり前だけど。
そして、彼らの多くはTwitterをはじめとするSNSのアカウントを持っている。どんな人でも、いつでもアクセスできるし、繋がれる。直接会うこともできる。
つまり、僕らも彼らもインターネットという世界においては同じ住人同士なんだ。
[※1] note. とは文章、写真、イラスト、音楽、映像などの投稿を通して、誰もがクリエイターとして表現活動ができるウェブサービス。自ら値段をつけ、コンテンツの売買もできる。僕は、この note. で文章を書いてブログのように使っています。
− Twitterに散らばる言葉たち。
インターネット上には色んな乗り物がある。その中でも、SNSという乗り物は1人3台くらい持ち合わせてる人も多いと思います。
例えば、「Twitterは使わなくなったけどアカウントはある。Instagramはいい写真が撮れた時に更新していて、大きなイベントがあった時にはFacebookも投稿します。」みたいな。
僕は、少し前までFacebookをよく使っていて、Instagramも楽しく使ってた。一方、Twitterはといえば暇な時にささーっとタイムラインをスクロールして眺める程度。だいたい寝そべりながら、少し消極的に画面を眺めていることが多かった。
Facebook > Instagram > Twitter
ところが、最近はこの構図が変わってきた。
Twitter > Instagram > Facebook
いきなりTwitterが面白くなってきた!
Twitterをよく使うようになったキッカケは、本の著者や文章を書くライターさんをフォローするようになったことでした。
本を読んでいてどんなに新鮮な刺激や驚きがあったとしても、時間の経過とともにどんどん記憶は薄れていきますよね。
急に燃え上がった熱や感情ほど、一晩二晩も寝れば忘れている。だからといって、読み返そうかと再び本を手に取ることもほとんどない。
そんな僕の頭はずいぶんと記憶の収納スペースが狭いなあと思っていたら、どうやらそれは僕だけの話ではないらしい。『エビングハウスの忘却曲線』の話では、1日後には70%以上の記憶が忘れ去られていると語られている。(「「エビングハウスの忘却曲線」に学ぶ、劇的!記憶力アップ術」より)
本との出会いによって自分の中に新しい感情や言葉が生まれたのに、それがたった一時のことで終わってしまうのは寂しいなあと思った。
そして、もっとその人たちの言葉に触れていたいと思うようになった。
それからは気に入った本や記事に出会うと、その著者・筆者の名前をネットで検索するようになった。もしその人がTwitterのアカウントを持っていればフォローして、タイムラインに流れてくるツイートを見ています。
日々流れてくるツイートは、これまで自分が目にしていた本や記事になる前の言葉たち。もしくは、本や記事になることはない、著者の頭の中の欠片たち。
Twitterはそれらをタイムリーに受け取れる。
140字の中で考えさせられたり励まされたりする。
それが面白い。
時間さえあればTwitterを開いてしまう。時間もまばたきも忘れて、前のめりになって見入ってしまう。
− 新しい言葉に触れるということ。
人が本を読む理由は様々だと思います。
僕が本を読むのは、新しい言葉(自分にはない視点で語られた意見や考え)に触れた時に心の奥がうずきだす、あの感覚が好きだから。
新しい言葉に触れると、眠っていた自分の想いや言葉にできていなかった感性が共鳴することがある。そして、それらの存在をこのとき初めて自覚する。
「あ!わかる!」「それが言いたかったの!」と。
そういう瞬間に、ぶるっと心が震える。
その感覚がたまらなく好きなんです。
これは、ある方の言葉を借りるなら “欲望の在りか” を見つけた時の喜び と言い表わせる。
“ 人間は自らの欲望をたったの数%しか言語化できない。その欲望を満たしてくれるあるものが目の前に現れた時、初めてその欲望の在り処を見出すのである。”
好きな書き手の方をフォローしているTwitterのタイムラインには、そんな瞬間が溢れてる。
そんなタイムラインに流れてくるツイートの中には、いきなり心をガシッとつかまれるようなものがあります。そんなツイートを見かけると、一日中その言葉たちが頭の中をぐるぐると漂ってる。そんな日が、何日か続くこともある。
そういう時はその言葉に自分の心が共鳴していて、自分なりの “問い” を見出しているんだと思う。粘り強くその問いと向き合っていると、どこかに落ち着き、新たな自分の言葉となる。
そうやって自分の中に言葉が増えていくと、どうなるか。
今まではぼんやりと見えている端っこを目で追うのが精一杯だった、自分自身の感性や欲望。それらが、どんどん見えるようになってくる。
やがて、それらをモノサシにして自分のやりたいことや好きなことがわかってくる。一方で、やりたくないことや嫌いなこともわかってくる。
つまり、言葉をたくさん持っていたほうが主観的に生きれると思うんです。
自分ごととして見聞きし、考え、行動したくなるテーマがあったほうが、きっと人生は面白くなる。
− 最後に。
子供の頃は、本・記事を書く人やその人の言葉っていうのは別世界のものだと思ってた。手の届かないところにあるようなイメージだった。
でも、それはインターネットやSNSを使うようになると一変した。それらを駆使すれば、どこにいても、何をしててもその世界を覗くことができると知った。
そして、その人たちの言葉は、いつも僕らに “問い” や “テーマ” をくれる。それらについて自分の頭で考え、言葉にすることで自分のモノサシ(価値観)が作られていく。
何が大切なのか?
何が嫌なのか?
どう生きたいのか?
もしも日々の生活に飽きを感じているなら。
もしも先の未来に希望を感じられないなら。
本を読み、Twitterを開き、言葉に触れよう。
もっとたくさんの、様々な言葉に触れよう。
そこに問いを見出し、答えを出し続けよう。
そうすれば、きっとその胸を叩き、体を突き動かすような 欲望の在りか=生きる理由 にたどり着くはず。
− end −
最後まで読んでくださり、ありがとうございました!
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