5月29日までのポケモンUNITEの環境に関する感想

今回の内容では、基本的にソロで遊んだ場合を考えて書くのでそれを踏まえて読んでください。

余談と感想

ジュラルドン実装からマリルリ実装後のランクリセットまではほとんどゲームを遊んでいなかったので、その時の状況がどうだったかは分からない。

それはさておき、今(5月29日までの)の環境は遊んでいてかなり面白いと思っている。

カメックス、ギルガルドの2匹は頭一つ抜けて強いと思うが、かつて暴れまわって環境を作り上げていたポケモン達に比べたら控えめで、理不尽度は抑えめだと思う。

ただ、比較したら低いだけであって、理不尽が無いわけではない。
プレイヤーの腕前によっては、ゲーム内での2レベル差程度まではひっくり返せる位にキャラパワーが強いと思う。

けれどもこの二匹が下方修正された場合、おそらく「あのポケモン」が再び頭一つ抜けた地位に返り咲くだろう。

そう実装されてからずっと運営の寵愛を受けているポケモン、ルカリオだ。

またルカリオがずば抜けてトップなんて環境は正直うんざりなので、カメックス、ギルガルドが強いというのは悪くはないと思う。
けど、この強いままっていうのもな……。

そこで、このゲームの理想的なバランスとは何かを何となく考えてみる。

何を理想的とするか?

理想的とは何か?
それは頂点がオンリーワンではないということ。
これにつきると思う。

個人的に遊んでいて楽しいと思えなかった環境は、だいたい何かしらのポケモン一匹が飛び抜けて強く、そのポケモンのプレイする人の上手さ=勝敗になってるものだった。

ではオンリーワンを無くすには?となると、単純にじゃんけんのような構造になればと思う。

ポケモンユナイトには、「タイプ」という概念が一応存在する。
それがじゃんけんのように噛み合うと良いのではないだろうか?

個人的には、
「バランス」は「アタック」に強い
「アタック」は「ディフェンス」に強い
「ディフェンス」は「バランス」に強い

「スピード」はどのタイプにも強いが、弱くもある
「サポート」は特殊な立ち位置で、他のタイプと組み合わせる事で、強弱関係を一時的にひっくり返せる

だと良さそうだと思った。

この強弱の均衡を単体でひっくり返せるポケモンは、いわゆる『壊れ』に該当するのではと思う。

『壊れ』の例

例えば、初期のルカリオ。
「バランスタイプ」だが、当時の特性の強さにより生き残り続ける力が尋常では無かった。
また攻撃力も、上昇させるアイテムや当時のゲームシステムが非常に相性が良く、そこいらの「アタックタイプ」よりもダメージが出せて当たり前というおかしなものに。

他には、初期のヨクバリス。
こちらもルカリオ同様、「ディフェンスタイプ」というタイプの名称なんてお飾りといわんばかりに性能がおかしかった。
当然、弱すぎるのではなく強すぎるという意味で。
「ディフェンスタイプ」なのに攻撃力は高く、どんなタイプのポケモンであろうとゲップによって葬り去る。
そして「ディフェンスタイプ」だから、どんな攻撃でも基本は耐え、それだけにとどまらずなぜか全回復をするのもわりと簡単という、今となっては意味不明すぎる強さだ。

現在のカメックスとギルガルド

で話を戻すと、このタイプ相性を元に考えた時、カメックスとギルガルドがどうして強いかが何となく見える気がする。

まずカメックス。
相性を当てはめれば、「アタック」に弱くなるはずだが、現状は違う。
『やられる前にやる』というコンセプトをお持ちのようで、お前本当は「バランスタイプ」だろと言いたくなるような、「アタックタイプ」に対して有利な展開を繰り広げているのをよく見かける。
なので、「アタックタイプ」に弱く、「バランスタイプ」には強く出られるような調整になってくれると良さそう。

次にギルガルド。
こちらもカメックスとだいたい似たようなもの。
「ディフェンスタイプ」を相手にしていても、一対一なら大体は「ディフェンスタイプ」が負ける。
そして「アタックタイプ」に勝つのなんて苦ではない。
これはギルガルドの個性である、バトルスイッチが理由となると思う。
主にシールドフォルム。これが現状の強さの秘訣だと思う(逆に言えば、シールドフォルムを使いこなせないギルガルドは弱い)。
なので、シールドフォルムでの性能があれこれされればまた変わってくるのだと思う。

じゃんけん的な三竦みは難しい

とまあ、ごちゃごちゃ述べたが、このタイプによるじゃんけんの理屈には大きな問題点がある。
それは「バランスタイプ」と「ディフェンスタイプ」の境目、難しすぎ問題だ。

これは各タイプの特徴を見てみると分かりやすいかもしれない。

・アタックタイプ
耐久力がないが、高い攻撃力とそこそこの移動の速さが強み。

・バランスタイプ
耐久、攻撃力共にバランスのとれたステータスで、色々な状況に沿えるのが強み。

・ディフェンスタイプ
攻撃力が低いが、耐久力の高さが強み。

この3つのタイプを基本に三竦みを作れたら均衡の取れる状況になるのでは?と考えたが、何となく疑問に思わないだろうか?

①「ディフェンス」が「バランス」に強いといえるほどの攻撃力ってどの位?
②「バランス」に勝てる「ディフェンス」を倒すほどの「アタック」に、有利に勝つには「バランス」はどれ位の耐久力と攻撃力をもてば良いの?

この2つだ。

①「ディフェンス」が「バランス」に強いといえる攻撃力を得た結果

この結果の一つが、現在の環境で頭一つ抜けて強い「ディフェンスタイプ」のポケモン、カメックスだ。

そしたらどうだろうか、カメックスは「ディフェンスタイプ」であるが、生半可な「アタックタイプ」には大体勝ててしまう。
これでは相性で見たら、「バランスタイプ」に該当するではないか。

そう、「ディフェンスタイプ」が攻撃力を得ると「バランスタイプ」と変わらなくなってしまうのだ。

②「バランス」に強い「ディフェンス」よりも強い「アタック」に、「バランス」が勝てるようになった結果

こちらは言わずもがな、現在のギルガルドだ(このパターンは他にもあり、昔のルカリオ、初期のアマージョ、初期のカイリューなんかも該当する)。
どいつもこいつも、もれなく「バランス」。
そして「アタック」に勝てるだけじゃ収まらず、「ディフェンス」すらもなぎ倒せる強さを持っている(た)。

「バランス」よりも高い耐久を持つ「ディフェンス」に勝てる「アタック」へ勝つには、やられら前にやる、ができないと勝てない。

そしてそれを実現すると、「アタック」よりも強い攻撃力であったり、「ディフェンス」よりも頼れる耐久を得ることとなる。

そして人はそれを、『壊れ』と呼ぶのであった……。

この2つの事からいえること

繰り返しの言葉になるが、「バランス」と「ディフェンス」の境目となる調整が難しすぎるということ。

一強という状態を防ぐために対抗策を存在させれば?というつもりで、タイプによる三竦みを考えてみたが、調整の難しい部分を見つけただけになった。

○○一強というのは個人的には好きではないため、少しでも色々な強さのある環境を!と考えたことだが実現不可能では……?

「バランス」が「アタック」に倒される前に倒せる程度の耐久と攻撃。
「ディフェンス」が「バランス」には負けない程度の耐久と攻撃。

これらを叶えようとすると総じて、「アタック」よりも強い攻撃、「ディフェンス」よりも固い耐久を併せ持った『モンスター』が誕生してしまう。
そうか!分かったぞ!!「バランスタイプ」だな!!!
これが悪さをしてるんだ!!
何がって、「アタック」や「ディフェンス」のできることを簡単に補えすぎているんだ!!
だから、「バランスタイプ」はもっと中間のようなステータスであるべきなんだ!!!

かなり気を使って調節された「バランスタイプ」は不遇

「アタック」より強い攻撃力を持たず、「ディフェンス」よりも高い耐久力を与えられなければ丁度良いのか?

その答えは「微妙」。これに尽きる。

その良い例を、これまたギルガルドで何となく知ることができる。

実装された当時のギルガルドの評価は「普通」または「微妙」、もしくは「弱い」。
この辺りが妥当だったように思う。

実装初期は強化攻撃の不具合とかもあったが、それが解決しても「強い」という評価が与えられることは無かった。

この初期ギルガルドは、私が先にぐだぐだと書いた三竦みの理屈を体現していたポケモンだと思う。
「アタック」に不利ではないけど、「ディフェンス」に勝てるほどでないというラインの攻撃力と耐久力。
けれどもそれを実現したら、評価は「普通」以下が大半。
こうなったのは、他の「バランス」が強かったというのもあるが、このギルガルドの調整が、良くいえばバランスのとれたステータス、悪くいえば器用貧乏という状態だったからだ。

他のタイプの苦手な事と比較したら勝るが、その他のタイプを押し退けてまで使用されるほど突出した強みがあるわけではないという、まさしくバランスのある強さ。
今になって考えると、そんな風に思う。

他の「バランスタイプ」も初期のギルガルドみたいな調整にしたらどうだろうか?

これは、神の一手、コロンブスの卵、コペルニクス的転回にはなり得ない。

なぜなら、そんなことをすれば「やられらる前にやる」「攻撃力の高さが強さであり正義」という環境の幕開けになると思われるからだ。

つまりは、「アタックタイプ」一強。
そこにせいぜい「スピードタイプ」が食い込めるかどうかといったところ。

そんな環境を擬似的に体現してくれたのが、ジュラルドンだったと思う。

私はジュラルドン実装からしばらく離れてしまっていたが、YouTubeで動画を見たりはしていた。
ジュラルドンが上手ければ安定する展開が多かったように思う。

そのことから「アタックタイプ」が一強となれば、ジュラルドン実装初期の頃みたいな状況ばかりになるのではと思う。

ようは、基本的に「アタックタイプ」だけで暴れて、相手が油断していたら「スピードタイプ」が刈り取る。
「バランス」や「ディフェンス」は選ぼうものならブーイングものだ。
そんな環境、私は見たくない。

つまり今の環境ってかなり良いのでは?

長々と書いたが、つまり「今の環境はかなり良いですよね」ということが言いたい。

ユナイトのサービスが始まってもう少しで一年になる。
キャラクターのパワーバランスやゲームシステムの細かい部分等が度重なる調整により、かなり煮詰まってきたのではと思える。

この辺りで初期のニンフィアみたいな明らかに異質な強いものをぶっ混んで味変をするのも、マリルリのようなあまり過激な変化を与えないマイルドなものを投入するのも、運営のさじ加減といったところか。

はたまたこのままさらに煮込んで予想だにしなかった結果を求めたり、何も残らなくなるまで突き進むことも……。

5月30日よりカメックスやギルガルドの弱体化が入ったことで環境がどうなるのか楽しみである。

長ーいオマケ、「スピードタイプ」と「サポートタイプ」

今の「スピードタイプ」と「サポートタイプ」はかなり良い調整だと思う。

私が思う「スピードタイプ」は、「一撃必殺」、先に倒すか倒されるかというシンプルなものだと考える。

で、それに反していたのがファイアローで長い間環境で好き勝手に暴れていた。
自分が倒しきれないなら生きて逃げるということができてしまうのは、相手からしたらただの理不尽でしかない。
それゆえ弱体化はやむ無しかと。

ちなみに今の「スピードタイプ」を最も体現しているのはゲンガーだろう。
見つからずに仕掛けられれば勝ち、居場所がばれていると一気に不利にという感じ。
上手い人が使えば相当な理不尽っぽさを押し付けられるだろう。

そんな「スピードタイプ」は新規の追加が全くと言って良いほど無い。
「アタック」も「バランス」も「ディフェンス」も「サポート」もスマホ版が出てからもちょこちょこ増えているのに。

なぜかと考えたときに、「どんなタイプにも有利であり不利である」という点が難しいところなのかなと妄想する。

この辺は改めて考えたものを書いてみても面白いかもしれない。

次に「サポートタイプ」。
今の環境でよく見かけるのは、フーパとハピナスだろう。
フーパが「強すぎる」という人もいるかもしれないが個人的には、「強い」より手前ギリギリのラインにいると思う。

なぜならあくまでフーパは単体なら悪さをしているとは思えないからだ。
単体のステータスが「アタック」も顔負けの攻撃力を手に入れていたなら話は別。
けれどもそうではないし、なおかつ味方への依存部分が常につきまとうため「強い」より手前ギリギリのラインだと考える。
「サポート」の中では頭一つ抜けるが、他のタイプの中でみたら強いわけではないといったところか。

続いてハピナス。
こちらはフーパよりもさらに分かりやすいかもしれない。
単体でなら攻撃力は低いが、サポートをさせたら唯一ワザで味方に妨害無効を付与できるという性能を持っている。

単独だとできることが少ないが、他のポケモンがいることで何倍にも強さを引き出せるという、このゲームにしては珍しい「サポートタイプ」というタイプ通りの動きを行う。

フーパもハピナスも、ソロだと強すぎるということはないと思う。
とにかく味方依存が常につきまとうということ、これが良くも悪くもある。

なので事前に連携や強さを把握できる、パーティーだと選ばない理由があまり無いポケモンだとは思うが……。
このゲームを一緒に遊んでくれる友人が私にはいないため知ることはできない。

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