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[118]上海電力がもたらす悪夢~(その51:メディカル・データ・ビジョン)

先の記事[110]でフロント企業化工作の終盤にあるのでは無いかと考えた企業を見ていきます。今回はメディカル・データ・ビジョンです。

会社概要

大規模医療データベースを基にした事業を行っています。

メディカル・データ・ビジョンのHPより

懸念項目

医療データベースはメディカルトラップを掛ける上で重要になります。もう少し怖いことを言えば、中共はデータベースを獲得し臓器供給元を探すことも考えているかもしれません。データベースには4000万人以上の情報があります。
https://ssl4.eir-parts.net/doc/3902/ir_material_for_fiscal_ym/126332/00.pdf

’22中期経営計画より

'20/10にSBIホールディングスとの資本提携を行っています。先日触れたモーニングスターも含めてSBI傘下の各企業と提携を行っています。

SBIグループとの連携の様子

また、'22/7/28に東証グロース上場したHOUSEIという元々北京大学100%出資(現在は資本関係は無く、佰瑞祥鴻(香港)有限公司が40%近くを保有)の中国人経営者の会社の株を3.18%取得しています。このHOUSEIにシステムや各種クラウドサービスなどの運営・開発を委託しています。メディカル・データ・ビジョンのデータベースが中国企業経由で中国に流れるリスクが高いわけです。

https://ssl4.eir-parts.net/doc/3902/tdnet/2085859/00.pdf

HOUSEIとの資本業務提携

株式関連

株主推移

長くなるので一部だけ貼ります。SBIホールディングスの北尾吉孝が24.63
%を持っている時点で特に説明も要りませんね。それ以外は信託口が多いので、中身は殆どがチャイナマネーでしょう。

中国との関係

今のところ海外事業として中国との目立った接点はありません。

https://www.mdv.co.jp/ir/library/pdf/business_202012.pdf

2020年12月の事業報告書の中で、

このほか、製品・サービスの海外展開を予定しています。データネットワークサービスやデータ利活用サービスが、中国などの新興国を中心とした海外でのニーズがあるかを調査します。

2020年12月の事業報告書

とありますので、これがどうなったかです。この件について、IRニュースや'21年の事業報告書では、

診療データベースの利活用については、海外製薬会社との交渉ノウハウなどを持つ新執行役員の採用により海外への販売強化を図ります。またSBIグループとの連携強化を図り当社の診療データを活用した新しい保険商品の開発を目指します。

2021年12月の事業報告書

海外への販売強化を図るとありました。この海外がどこなのかが問題でしょう。これについてはどこという記載はありませんでしたが、総合的にみて中国でしょう。

まとめ

SBIグループと連携して動いており、医療関係のデータ収集を目的としていると考えられます。中国フロント企業化してしまったと考えた方が良いでしょう。
日本人の医療データの中国の流出をどうやって食い止めるかが課題となります。(残念ながら、もう遅い気がしますが・・・)

(つづく)
↓上海電力の記事のまとめはこちら

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髙山彦行
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