占いは非科学的ジンクスとして嫌悪感を持つ人も少なくありませんが、東洋運勢学のベースになっている「陰陽五行論」は、古代から東洋の基層文化に深く根付いています。
ホロースコープ(占星術)の世界では、第一次産業革命以後200年続いた、物質文明を象徴する「土の時代」から、精神的豊かさを追求する「風の時代」へ移行しました。
AI(人工知能)が人類の頭脳労働を脅かしていますが、ひとの優しさや情愛など感情移入には至っていません。
東洋運勢学には、人が生きてうえで必須の、永久不変のセオリーが息づいています。一度しかない人生です。悔いのない人生を歩むためにも、運勢学の智慧を活用していただくことを渇望しています。
私の寿命は、日本人男性の平均寿命まであと少ししか残っていませんが、人生の晩年は衰退ではなく、これまでの人生において継続してきたものが、ようやく花開く収穫の時期だと思っています。
私がライフワークにしている東洋運勢学は、奥が深くて私が存命中にゴールに到達することは不可能です。少しでもゴールに近づくために、私は常日頃から130歳まで現役を続けると公言しています。
旧約聖書によると、最初の人類アダムからのノアまでの10世代は、900歳までの長寿を全うしています。醜い争いを繰り返す人間を懲らしめるために、ノア(ノアの洪水)の時代から、120歳に寿命を地締めたそうです。
それまで暦がなく、日本の正式な歴史書も編集できなかったからです。干支歴が渡来した100年後に「古事記」(正確には712年)が出版されて、そのまた8年後(720年)に「日本書紀」が編纂されました。
神武天皇が樫原神宮で即位したのが、紀元前660年2月11日(現在の建国記念日)と定められました。
古事記が世に出されると同時に、天皇の直轄機関に「陰陽寮」が設置されました。寮とは今でいう庁や省と同じ政府機関です。安倍晴明など占い師の大先輩は、れっきとした国家公務員だったのです。
陰陽寮は明治新政府ができるまで続きましたが、今でいえば宮内庁や国土地理院、気象庁、文部科学省などを包括した役割を担っていたことになります。
干支歴は明治5年1月に、現在のグレゴリオ暦(太陽暦)に改暦されましたが、そこから自然の移ろいと暦との誤差を生じるようになりました。
旧暦と新暦の差は約1か月ありますから、「立秋」は新暦では8月7日、夏真っ盛りで、秋の気配は感じられません。
旧暦では見ると9月7日になります。7月7日の七夕祭りも新暦では梅雨のさなかで、けん牛、織姫のデートも雨で天の川が渡れません。七夕は旧暦では8月7日になります。有名な仙台の七夕祭りは8月に行われますね。
干支歴は自然の循環に合わせて作られていますから、太陽暦では自然の循環にシンクロしていないのです。
干支歴は二至二分四立二十四節気で成り立っています。古代中国人が高さ1m80cmの棒杭を立てて(日時計)、太陽の公道を地上の影で観察し、24分割(二十四節季)して作成したのが、干支歴です。約2000年前に太陽観察だけで計算された、1年365日の暦は現在も使っていますね。
ところで皆さんは、ご自分のエトを知っていますか。エトとは天の気の十干と、地の気の十二支がワンペアになってできています。
十二支も動物ではなく、本来は人類に幸福をもたらすと見られていたジュピター(木星)が軌道を一周する、12年を数える数詞として生まれたものです。
宿命(生年月日・両親)は変えられませんが、運勢や運気の後天運は自分で操縦することが可能です。人は社会性をもった環境の動物です。どんな本に出会い、友と出会い、師と仰ぐ人と出会ったかが、人生の分岐点になります。
あとからやってくる運勢(後天運)を自在に操って、自分の人生は自分でデザインしていくべきです。チャンスは誰にでも公平に訪れますが、準備をしていないものにはせっかくのチャンスを生かすこともできません。「果報は寝て待て」は絶対にありえないのです。
悩み迷いのほとんどが、人間関係の軋みから生じていますが、自分や相手の気の流れを知ればストレスを溜めることもなくなります。
占い師の使命は、運気のボタンを掛け違った人の修正をすることと、自然界から与えられた好機を逃がさないように、タイミングを測ってお伝えすることだと自覚しています。
人類発祥のときから営まれてきている、占いという職業は、AI(人工知能)や、ITテクノロジーで職を奪われる時代になっても生き残る、ミッションを担っていると確信しています。
なぜなら私たち人間の本質(心・精神)は、科学技術ほど進歩していないからです。
人生100年時代ですが、生涯現役を貫くためには、高校や大学で学んだ知識だけで生きていくことはできません。
コロナパンデミック以降、世界の風景は劇的に変わりつつありますが、最先端技術にキャッチアップするのも限界があります。
旧きを訪ね新しきを知る(温故知新)という言葉がありますが、東洋運勢学はどんな時代になっても人間を幸せにする知恵にあふれています。2000年3000年も生き続けてきたのが、何よりの証です。
#東洋運勢学 #陰陽五行説 #古事記
#日本書紀 #干支暦 #明治の改暦
#二十四節気 #陰陽寮 #人工知能
#風の時代 #温故知新