人間をわかっているということ。
レジに持っていくのが恥ずかしいタイトルでしたが、このツーショットのインパクトについつい、、、
楠木建さん、山口周さんの
「仕事ができるとはどういうことか?」
スキルとセンスをテーマにした対談本。帯にスキル<センスとありますが、もちろんスキルを否定するものではなくて、「スキルのデフレ化とセンスのインフレ化が起こっている」中で、本質的にどのような人材が余人に代えがたいのか、そもそもセンスとは何か、という話でした。
正解が過剰になっている中で、平均点にお金を払う人はいないとなると、どうやって下記のような人材になれるのか。
「その人じゃないと困るとか余人を持って代えがたいとか。ああ、この人が来た。もう大丈夫だ感。」
唯我和尚の著書「天才を殺す凡人」からも引用されていて、
「天才を殺す凡人の中での話。個人の中でも天才、秀才、凡人があり、秀才がやっぱり天才を抑えつける。」
スキルや論理ばかり身につくと、センスや感性を抑えつけてしまうと。サラッと判断してしまう中に、こういう落とし穴って結構ありますよね。その日の風呂の中で「あれ?ホントはこうした方がいいんじゃないか?」っていう。
他にもたくさん金言やテーマがあって、「土俵感」「ビジネスマンにおけるエネルギー保存の法則」「因果関係と相関関係」「アウトサイドインとインサイドアウト」「具体と抽象の往復運動」など、昨今のテーマ総ざらいのような内容でした。
一番心に刺さったのは、
「人間をわかっているということ。
大きな人こそ、自分を小さく考えている。」
ということば。
松下幸之助さんや柳井正さんや永守重信さんのエピソードなども出てきますが、やはり大きな人ほど人間というものを深く理解し、小さな心の機微に気づき、矛盾を抱きしめているんだなぁと改めて感じました。
以下心に刺さったこと。
「才能やセンスは、自分にとってできて当たり前のことなので、なかなか気づけない。その人の一番スゴイところほど、自分にとっては当たり前のとで、言語化したことすらないようなこと。」
「自分の領分ではないと思うことには手を出さない。これは自分の土俵だという感覚"土俵感"」
「ビジネスマンにおけるエネルギー保存の法則。位置エネルギーと運動エネルギーの関係。」
「因果関係と相関関係は似て非なるもの。現象として相関してるものも、そこにロジックがないと意味はない。結局のところは人間がいちいちロジックを見出していかないと差別化につながるようなアクションはとれない。ところが皮肉なことに情報が増えるほど一個一個に注がれる注意は減っていく。」
「予測できる未来に価値はない。予測できない未来に価値がある。」
「アウトサイドインではなくインサイドアウト
世の中をひっくり返してやろうという意志」
「センスとは具体と抽象の往復運動」
#楠木建
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