異文化との出会いが私の人生を変えた—想像しなかった未来を歩んで
学生時代の私は日本人として生まれ育つ中で、自分の性格や生き方について多くの葛藤を抱えていました。
当時の自分の性格:
言いたいことを飲み込み、我慢してしまう
嫌われたくないという思いが強く、周囲に合わせる
人の顔色を常に伺い、自分の感情を後回しにする
どこかで「自分は人より劣っている」という劣等感を抱えたまま生きていた
日本で育つ中で、私たちは自然と「空気を読む」ことを学びます。それは、周囲との調和を大切にする文化の一部であり、時に美徳とも言われます。しかし、私自身にとってそれは、知らず知らずのうちに自分の感情を抑え込み、窮屈な思いを抱える原因となっていました。
18歳の出会い—台湾人の友人との交流
18歳で専門学校に入学したとき、私たちのクラスに1人だけ台湾人の学生がいました。彼女は当時、日本語をあまり話せませんでした。クラスメイト全員が日本人だったこともあり、誰も彼女に積極的に話しかけようとはしませんでした。
最初の一歩
ある日、彼女が授業中に困っている様子を見かけました。勇気を出して話しかけてみたのですが、私の日本語が早すぎたようで、なかなか伝わりません。それでも、ジェスチャーを交えながら何度もゆっくり説明すると、少しずつ理解してくれたようでした。
予想外の「お礼」
翌日、彼女は大量の台湾のお菓子が詰まった紙袋を渡してくれました。「ありがとう」の気持ちを精一杯伝えようとする彼女の姿に、とても温かい気持ちになりました。それ以来、彼女は毎日のように放課後に遊びに誘ってくれるようになりました。
言葉を超えて
彼女が日本語でうまく伝えられないときは、ジェスチャーや中国語を使い、私はそれを理解しようと必死に思考を巡らせました。その過程で気づいたのは、「言葉が完全に通じなくても、伝えたいという気持ちがあれば、なんとか伝わる」ということです。お互いに分かり合いたいという思いが、言葉の壁を越えさせてくれました。
台湾留学で変わった私
台湾人の友人との出会いをきっかけに、私は中国語や異文化に興味を持つようになり、ついには台湾へ留学することを決めました。その生活は、日本で慣れ親しんだ「空気を読む文化」では通用しませんでした。限られた中国語の語彙で、自分の気持ちをどうにか伝えなければならない日々が続いたのです。
自分の殻を破る日常
言葉の壁の中で生きるという経験は、当初とても大変でした。けれども、少ない語彙や拙い表現でも、自分の思いを伝える努力をするうちに、次第に「自分の意見を伝える」ことが日常となりました。そして、気づけばそれが性格にも大きな変化をもたらしていました。
変化する性格
もともと意見を言うのが苦手だった私は、次第に自分の気持ちや考えを積極的に口にするようになりました。それだけではなく、あれほど「嫌われること」が怖かった自分が、「嫌われたらそれはそれでいい」と思えるようになったのです。自分の意見を伝えることは、自分を尊重することであり、それによって本当に自分を理解してくれる人との関係を築けるのだと感じました。
新しい自分の姿
異文化の中で学び、挑戦した日々は、私に「本当の意味での自由な生き方」を教えてくれました。周囲の顔色を気にするのではなく、自分の気持ちに正直に行動すること。その大切さを台湾での経験を通じて実感しました。
異文化が広げた新しい人生
台湾での留学を終えた後も、私はその経験を大切にしてきました。台湾ドラマを観たり、音楽を聴いたり、積極的に中華系の人々と交流を続けることで、中国語への興味と学びを深めました。地道な努力を重ねた結果、今では日常会話程度の中国語を話せるようになり、そのスキルを活かして新たなキャリアを築いています。
フリーランスとしての挑戦
現在、私はフリーランスとして、中華系のお客様をターゲットにしたECサイトを運営しています。その中で、長年付き合いのある台湾の友人とも協力し、中国語を活用して仕事に取り組んでいます。もちろん、文化やコミュニケーションの違いから衝突することもありますが、それも含めて「異文化交流の醍醐味」だと感じています。
予想もしなかった未来
日本で普通の日本人として生まれ育った私が、まさか日本にいながら中華系の人々に囲まれて生活し、仕事をしているなんて、かつての自分には想像もできませんでした。異文化に触れ、自分の枠を超えて行動することで、こんなにも豊かで新しい世界が広がるとは思っていなかったのです。
異文化交流が教えてくれたこと
異文化交流は時に難しいけれど、同時に学びと成長の連続でもあります。文化や言葉が違っても、理解し合おうという思いがあれば、それを超えて繋がれる。そしてその過程で、自分自身の可能性や新しい道が見えてくるのだと実感しました。
一歩踏み出すことで広がる世界
未知の世界に飛び込むのは怖いこともあります。でも、一歩踏み出した先には、今まで見たことのない景色や新しい自分が待っています。その一歩は決して大きなものである必要はありません。小さな一歩でも、踏み出せばそれが未来を変えるきっかけになると思います^^