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『全領域異常解決室』1話レビュー/神隠し事件の真相は?

最初、神とか妖怪とか言うし、でも結局この回で取り上げた神隠し事件の真犯人は人間。だから「不思議な事件が起こるけど、それは結局人間の仕業というサスペンス」という構造で進む1話完結系のストーリーなのかな?と思っていた。

『SPEC』と『TRICK』、この2つの作品を足して3で割った(2で割ったほどの濃度ではなくもう少し薄い)感じだなという感想。

『SPEC』大好きだし、『SPEC』ほどの熱量ではないけど『TRICK』も割と好きな作品だった。だから久々にこの2作品並にオカルトっぽい要素が入ったドラマに直面して、それはそれでおもしろいなぁと受け止めていたんです。

けれど、これ。2話以降も観続けていると初回から登場している「ヒルコ」がキーパーソンで、この謎の神を追っていくのがこのドラマの主軸だということがわかる。
そして「全領域異常解決室」が初回で説明されたのとはまったく違う顔を持つことも……。

で、すべては6話あたりからガラッと変わり、7話を観たあとに1話に戻るとこの話の端々に7話につながる要素があるってことがわかって、2度楽しめるドラマなんですよね。

それも踏まえてチェックしてほしいところは、ここ。

  • 日暮里駅で誰かを待つ小夢(広瀬アリス)を見つめる、デリバリースタッフ・芹田さん(迫田孝也)の目線。

  • 全決にある小夢のデスクのサボテン。

  • なぜ全決に急遽異動することになったのかわからないという小夢に宇喜之さん(小日向文世)が「生まれ持っての素質があるから」というセリフ。

  • やけに距離が近い芹田さんを不気味がる小夢に興玉(藤原竜也)が「意外とああいう人が運命の人だったりしますよ」なんて語るところ。

  • 事件の犯人について興玉が「本当は自分なりの答えが見えているんじゃないですか」と小夢を煽るシーン。

  • 松宮(吉村界人)や小夢が体験した空間のゆがみ。

  • 1話に関する事件にヒルコからの犯行声明があったかどうか。

  • 「修理固成」の意味。

ちなみに1話の終盤に興玉が小夢に語りかけるシーンがあって。
それは捉えどころがない全決や不思議な事件のせいで戸惑っている小夢に言うこんなセリフ。

「今の人間はすべてを理解しようと自分に都合のいい情報だけ拾って都合のいい解釈をして必死に答えを見つけようとする。
だから世の中が息苦しい。
分からないものを分からないまま受け入れる余裕を持ってください」

このドラマが訴えたいことって案外、ここなのかもしれないなと思ってみたり。


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